概要
書状がもたらした連合軍
正確な文面は残されていないが、(簒奪とはいえ)仮にも皇帝を名乗る
バルディゴスに弓を引くのに十分な説得力と正当性を持ち、諸将の心を揺り動かしたほどの美しい文章で書かれ、それ自体が洗礼された文学の様だったと記録には残っている。
書状の亡霊
後に、
ルーズの戦いにおいて
バルディゴスは、自身が軍師として雇った
カルディスによって暗殺される。
カルディスは、単身
ボルゾックに会見を申し込む。当初はこの暗殺を、「目先の褒美欲しさに実行した小賢しい背信行為」として罵ろうとした
ボルゾックだったが、
カルディスが見せた書状により顔面蒼白となる。
それは、自分しか持っていないと思っていた「ロールソレアの密書」であり、
カルディスは、
ロールソレアの実弟であった。
プライドの高い
ボルゾックは、今更連合軍結成に使われた名文が、他者から奪ったものだとは言えず、事実を黙ってもらう代わりに、「兄である
ロールソレア様の仇を討つ為、危険を承知で敵軍に潜入した、なんという美談」と、諸将に説明しなければならなかった。
その後、
カルディスは戦後処理の混乱に乗じて、「
ルディック国内での反乱を防ぐため、自分に同調する者を集めて勢力をつくりたい」と提案、戦後処理に謀殺されていた
ボルゾックは、適当な相槌でそれを承認した。
すると、
カルディスは急ぎ本国に戻り、あらかじめ用意していた人材に一斉蜂起させ、あっという間に
ロー・レアルス国を作り上げてしまった。
ロー・レアルス国の、あまりにも速すぎる建国劇は、その背後にロールソレアの密書に宿された亡霊が暗躍していたとも言える。
関連項目
最終更新:2011年11月30日 16:47