グルファ城の戦い

「グルファ城の戦い」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

グルファ城の戦い」(2011/12/12 (月) 02:15:30) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

&bold(){概要} ---- グルファ城の戦いとは、[[蜉蝣時代]]の戦乱の中で、[[アルファ]]696年8月、[[ロードレア]]国軍と[[ロッド]]国軍の間に起きた戦いである。 &bold(){戦闘に至るまでの背景} ---- &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/map/694-02.JPG,left) ▲694年2月における勢力図 [[ロードレア]]国領土にして、この時[[ロッド]]国の国境最前線基地となっていた[[グルファ城]]。この城には[[ロードレア四天王]]の一人、[[アリガル]]が守備を固めていた。 四天王[[ラディア]]、そして[[レイディック]]の妹[[シルフィーナ]]の死から、[[アリガル]]の[[ロッド]]国へ対する怒りは激しく、彼は守備だけではなく、[[グルファ城]]付近に陣を張っていた[[ロッド]]国の先発部隊を次々と撃破する。 [[アリガル]]の猛攻に耐え切れず、[[ロッド]]国の部隊から降伏の使者がやってくるが、[[アリガル]]はこれを受け入れず使者を追い返す。 本来[[アリガル]]は猪武者ではあるものの、人情家で情けに熱く、相手が降参すればそれを承諾する男であった。その彼をもってしても、[[ロッド]]国への怒りは抑えられなかったのである。 先発部隊の陣を落とされた[[ロッド]]国残存部隊は、軍勢を後退させるが、そこで[[ロッド]]本国から[[シーヴァス]]、[[ギザイア]]の本隊が到着する。 [[ギザイア]]には自分の後継者と認める二人の人材がいた。その一人が[[シーヴァス]]である。彼は、弟子の試験を兼ねて自らは後方に陣を張り、[[シーヴァス]]に[[アリガル]]討伐の全権を委ねた。 &bold(){両軍の戦力} ---- |>|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:''攻撃側''|BGCOLOR(#cccccc):|>|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:''守備側''| |>|>|>|>|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/char/monsyou/roddo.PNG)&br()[[ロッド]]国軍|CENTER:''軍勢''|>|>|>|>|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/char/monsyou/ro-dorea.PNG)&br()[[ロードレア]]国軍| |>|>|>|>|CENTER:総兵力9600|CENTER:''兵力''|>|>|>|>|CENTER:総兵力6200| |>|>|>|>|CENTER:[[ギザイア]]|CENTER:''総指揮''|>|>|>|>|CENTER:[[アリガル]]| |>|>|>|>|CENTER:|CENTER:''軍師''|>|>|>|>|CENTER:| |>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:''主要参戦者''| |CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/gizaia.JPG,width=55,height=68)&br()[[ギザイア]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/si-vasu.JPG,width=55,height=68)&br()[[シーヴァス]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()||CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/arigaru.JPG,width=55,height=68)&br()[[アリガル]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/rozaku.JPG,width=55,height=68)&br()[[ロザグ]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/mirunasu.JPG,width=55,height=68)&br()[[ミルナス]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()| &bold(){戦闘経緯} ---- &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/monogatari/map/32.JPG,left) [[ロッド]]国の陣を悉く平らげた[[アリガル]]だが、[[ギザイア]]、[[シーヴァス]]の後続部隊接近の情報を知ると、一旦[[グルファ城]]へと後退した。 8月11日、[[シーヴァス]]部隊が出陣し、[[グルファ城]]を包囲する。しかし、[[シーヴァス]]は智謀で現在の地位を手に入れた自信からか、[[アリガル]]の様な猪武者は挑発すればすぐ野戦に打って出るだろうと最初からなめていた。しかし、[[アリガル]]は挑発に乗ることもなく城から打って出てこようとしない。 彼は、出陣前に[[アレス]]から「敵地に深入りし、包囲された時は決して相手の挑発に乗らない事」と言い聞かされていた。[[ギザイア]]に大口を叩いた手前、[[シーヴァス]]は焦っていた。 &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/monogatari/map/33.JPG,left) [[アリガル]]が城外に布陣したのは8月17日。ようやく[[アリガル]]が挑発に乗ったと驚喜した[[シーヴァス]]は、[[アリガル]]部隊を完全に包囲する陣を敷いた。 自分の想像通り[[アリガル]]は猪武者、何の考えもなく挑発によって出陣してきたと信じる[[シーヴァス]]は、5部隊にわけた軍勢をもって[[アリガル]]部隊を徐々に包囲していく。 だが、これもまた[[アレス]]が[[アリガル]]に授けた策のうちであった。[[アリガル]]は、自分の部隊も相手に合わせて5部隊にわけると、包囲している[[シーヴァス]]の両翼に少数部隊を派遣、包囲することに拘った[[シーヴァス]]部隊は、これを包み込もうと陣を広げていく。[[アリガル]]の別働隊は最初からこの両翼の機能を停止させるためであり、薄くなった敵陣を[[アリガル]]本隊が一気に突撃する。 &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/monogatari/map/34.JPG,left) 自らの策が、力押ししかできないと侮っていた相手によってやぶられた[[シーヴァス]]。その怒りは並大抵のものではなかった。 流れ矢を受けながら自ら剣を振るい戦うが、[[アリガル]]によってついに陣を崩され撤退していく。 後方へ下がった[[シーヴァス]]は、まず[[ギザイア]]に食って掛かった。何故援軍を出さなかったと。[[アリガル]]が野戦に出た時点で[[ギザイア]]も軍勢を動かせば、例え包囲網が崩壊しても数で押し切ることが出来たはずと。 [[ギザイア]]は、最初から[[シーヴァス]]が自分の後継者に相応しいかの「試験」をしていたに過ぎなかったため、この[[シーヴァス]]の怒りを軽く受け流すと、彼を後方へ置き、次は自らが[[アリガル]]討伐に踏み出した。 &bold(){アリガルの死} ---- 8月23日、[[ギザイア]]は、[[アリガル]]との戦いに兵馬を使わず、まず矢文を打ちかけた。 矢文は2枚かさなったまま、外壁守備隊長[[ロザグ]]の元に届いた。1枚はありきたりな「[[グルファ城]]は包囲している、降伏せよ」であり、もう1枚は[[ロザグ]]個人宛の「内通すれば将来の出世を約束する」というものであった。 [[ロザグ]]は小心な将であった為、この自分宛の文からいらぬ疑いをかけられることを恐れ、降伏勧告の文だけを[[アリガル]]に提出したが、不審な態度から他の将に疑われ、この矢文を発見されてしまう。 [[アリガル]]は、[[ロザグ]]が裏切る程の度量がないことを承知していた為、あえて[[ロザグ]]に内応したふりをして[[ギザイア]]に返事を出す様に仕向けた。[[ヴェリア]]が[[レザベリアスの戦い]]で使った策を、[[アリガル]]は応用したのである。 こうして[[ロザグ]]は、[[ギザイア]]に内応したふりをして連絡を取り合う。 26日の夜、今度は[[ロザグ]]経由で[[ミルナス]]宛に[[ギザイア]]からの文が届く。 「外壁守備隊長[[ロザグ]]は既に内応を約束している、8月28日の夜、外から総攻撃を仕掛ける、そこで[[ロザグ]]と[[ミルナス]]が同時に内側から城内を混乱させれば勝利は間違いない」という内容であった。 [[ミルナス]]という将は、一年前の国境小競り合いで、[[ギザイア]]に戦場で見捨てられ、以後その器量を[[アリガル]]に買われて、[[ロードレア]]国の将となった男である。元[[ロッド]]国という事で[[ギザイア]]は彼に内応話を持ちかけていた。 [[アリガル]]は、[[ロザグ]]同様、[[ミルナス]]にも内応したふりをして[[ギザイア]]を信じ込ませる様に命じ、戦場で[[ギザイア]]に見捨てられた私怨をもつ[[ミルナス]]もこれに応じた。 だが……その日の夜、[[ミルナス]]は、[[アリガル]]の寝室に忍び込むと、寝込みを襲い[[アリガル]]を刺殺する。 その足で[[ミルナス]]は城外に出る。既に内応の芝居に取り掛かっていた諸将は、[[ミルナス]]の脱出も、連絡を取り合う芝居と誰も疑わなかった。 この[[ミルナス]]こそが、[[シーヴァス]]と並ぶもう一人の[[ギザイア]]の後継者候補であった。 [[ヴェリア]]が埋伏将軍[[イル]]を使い[[ベルザウス]]を陥れたのと同様に、[[ギザイア]]も[[ミルナス]]を[[ロードレア]]との国境に1年前から伏せていた。 そして、[[シーヴァス]]は敗れ、[[ミルナス]]は任務を果たした。 彼らは[[ロードレア]]国と戦いながら、[[ギザイア]]の後継者という座を狙って、味方同士でも水面下の戦いを続けていた…… 翌日、[[グルファ城]]は[[シーヴァス]]部隊の総攻撃を受けて落城。[[シーヴァス]]は[[アリガル]]に敗れた怒りから、城兵を悉く討ち取り、捕虜を残酷に処刑した。 だが、その姿は[[ミルナス]]に敗北した者の八つ当たりとしか[[ギザイア]]の目には映る事はなかった。 &bold(){戦いの結末} ---- [[ラディア]]に続いて、[[アリガル]]までも奪われた[[レイディック]]。 彼の怒りは頂点に達し、自ら精鋭を率いての[[ロッド]]国進軍を決意、戦いは[[第2次グルファ城の戦い]]へとなだれ込むこととなる。 &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,left)
&bold(){概要} ---- グルファ城の戦いとは、[[蜉蝣時代]]の戦乱の中で、[[アルファ]]696年8月、[[ロードレア]]国軍と[[ロッド]]国軍の間に起きた戦いである。 &bold(){戦闘に至るまでの背景} ---- &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/map/694-02.JPG,left) ▲694年2月における勢力図 [[ロードレア]]国領土にして、この時[[ロッド]]国の国境最前線基地となっていた[[グルファ城]]。この城には[[ロードレア四天王]]の一人、[[アリガル]]が守備を固めていた。 四天王[[ラディア]]、そして[[レイディック]]の妹[[シルフィーナ]]の死から、[[アリガル]]の[[ロッド]]国へ対する怒りは激しく、彼は守備だけではなく、[[グルファ城]]付近に陣を張っていた[[ロッド]]国の先発部隊を次々と撃破する。 [[アリガル]]の猛攻に耐え切れず、[[ロッド]]国の部隊から降伏の使者がやってくるが、[[アリガル]]はこれを受け入れず使者を追い返す。 本来[[アリガル]]は猪武者ではあるものの、人情家で情けに熱く、相手が降参すればそれを承諾する男であった。その彼をもってしても、[[ロッド]]国への怒りは抑えられなかったのである。 先発部隊の陣を落とされた[[ロッド]]国残存部隊は、軍勢を後退させるが、そこで[[ロッド]]本国から[[シーヴァス]]、[[ギザイア]]の本隊が到着する。 [[ギザイア]]には自分の後継者と認める二人の人材がいた。その一人が[[シーヴァス]]である。彼は、弟子の試験を兼ねて自らは後方に陣を張り、[[シーヴァス]]に[[アリガル]]討伐の全権を委ねた。 &bold(){両軍の戦力} ---- |>|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:''攻撃側''|BGCOLOR(#cccccc):|>|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:''守備側''| |>|>|>|>|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/char/monsyou/roddo.PNG)&br()[[ロッド]]国軍|CENTER:''軍勢''|>|>|>|>|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/char/monsyou/ro-dorea.PNG)&br()[[ロードレア]]国軍| |>|>|>|>|CENTER:総兵力9600|CENTER:''兵力''|>|>|>|>|CENTER:総兵力6200| |>|>|>|>|CENTER:[[ギザイア]]|CENTER:''総指揮''|>|>|>|>|CENTER:[[アリガル]]| |>|>|>|>|CENTER:|CENTER:''軍師''|>|>|>|>|CENTER:| |>|>|>|>|>|>|>|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):CENTER:''主要参戦者''| |CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/gizaia.JPG,width=55,height=68)&br()[[ギザイア]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/si-vasu.JPG,width=55,height=68)&br()[[シーヴァス]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/romi.JPG,width=55,height=68)&br()[[ロミ]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()||CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/arigaru.JPG,width=55,height=68)&br()[[アリガル]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/rozaku.JPG,width=55,height=68)&br()[[ロザグ]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/busyou/kao/mirunasu.JPG,width=55,height=68)&br()[[ミルナス]]|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()|CENTER:&ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,width=55,height=55)&br()| &bold(){戦闘経緯} ---- &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/monogatari/map/32.JPG,left) [[ロッド]]国の陣を悉く平らげた[[アリガル]]だが、[[ギザイア]]、[[シーヴァス]]の後続部隊接近の情報を知ると、一旦[[グルファ城]]へと後退した。 8月11日、[[シーヴァス]]部隊が出陣し、[[グルファ城]]を包囲する。しかし、[[シーヴァス]]は智謀で現在の地位を手に入れた自信からか、[[アリガル]]の様な猪武者は挑発すればすぐ野戦に打って出るだろうと最初からなめていた。しかし、[[アリガル]]は挑発に乗ることもなく城から打って出てこようとしない。 彼は、出陣前に[[アレス]]から「敵地に深入りし、包囲された時は決して相手の挑発に乗らない事」と言い聞かされていた。[[ギザイア]]に大口を叩いた手前、[[シーヴァス]]は焦っていた。 &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/monogatari/map/33.JPG,left) [[アリガル]]が城外に布陣したのは8月17日。ようやく[[アリガル]]が挑発に乗ったと驚喜した[[シーヴァス]]は、[[アリガル]]部隊を完全に包囲する陣を敷いた。 自分の想像通り[[アリガル]]は猪武者、何の考えもなく挑発によって出陣してきたと信じる[[シーヴァス]]は、5部隊にわけた軍勢をもって[[アリガル]]部隊を徐々に包囲していく。 だが、これもまた[[アレス]]が[[アリガル]]に授けた策のうちであった。[[アリガル]]は、自分の部隊も相手に合わせて5部隊にわけると、包囲している[[シーヴァス]]の両翼に少数部隊を派遣、包囲することに拘った[[シーヴァス]]部隊は、これを包み込もうと陣を広げていく。[[アリガル]]の別働隊は最初からこの両翼の機能を停止させるためであり、薄くなった敵陣を[[アリガル]]本隊が一気に突撃する。 &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/6-war/kagerousenki/monogatari/map/34.JPG,left) 自らの策が、力押ししかできないと侮っていた相手によってやぶられた[[シーヴァス]]。その怒りは並大抵のものではなかった。 流れ矢を受けながら自ら剣を振るい戦うが、[[アリガル]]によってついに陣を崩され撤退していく。 後方へ下がった[[シーヴァス]]は、まず[[ギザイア]]に食って掛かった。何故援軍を出さなかったと。[[アリガル]]が野戦に出た時点で[[ギザイア]]も軍勢を動かせば、例え包囲網が崩壊しても数で押し切ることが出来たはずと。 [[ギザイア]]は、最初から[[シーヴァス]]が自分の後継者に相応しいかの「試験」をしていたに過ぎなかったため、この[[シーヴァス]]の怒りを軽く受け流すと、彼を後方へ置き、次は自らが[[アリガル]]討伐に踏み出した。 &bold(){アリガルの死} ---- 8月23日、[[ギザイア]]は、[[アリガル]]との戦いに兵馬を使わず、まず矢文を打ちかけた。 矢文は2枚かさなったまま、外壁守備隊長[[ロザグ]]の元に届いた。1枚はありきたりな「[[グルファ城]]は包囲している、降伏せよ」であり、もう1枚は[[ロザグ]]個人宛の「内通すれば将来の出世を約束する」というものであった。 [[ロザグ]]は小心な将であった為、この自分宛の文からいらぬ疑いをかけられることを恐れ、降伏勧告の文だけを[[アリガル]]に提出したが、不審な態度から他の将に疑われ、この矢文を発見されてしまう。 [[アリガル]]は、[[ロザグ]]が裏切る程の度量がないことを承知していた為、あえて[[ロザグ]]に内応したふりをして[[ギザイア]]に返事を出す様に仕向けた。[[ヴェリア]]が[[レザベリアスの戦い]]で使った策を、[[アリガル]]は応用したのである。 こうして[[ロザグ]]は、[[ギザイア]]に内応したふりをして連絡を取り合う。 26日の夜、今度は[[ロザグ]]経由で[[ミルナス]]宛に[[ギザイア]]からの文が届く。 「外壁守備隊長[[ロザグ]]は既に内応を約束している、8月28日の夜、外から総攻撃を仕掛ける、そこで[[ロザグ]]と[[ミルナス]]が同時に内側から城内を混乱させれば勝利は間違いない」という内容であった。 [[ミルナス]]という将は、一年前の国境小競り合いで、[[ギザイア]]に戦場で見捨てられ、以後その器量を[[アリガル]]に買われて、[[ロードレア]]国の将となった男である。元[[ロッド]]国という事で[[ギザイア]]は彼に内応話を持ちかけていた。 [[アリガル]]は、[[ロザグ]]同様、[[ミルナス]]にも内応したふりをして[[ギザイア]]を信じ込ませる様に命じ、戦場で[[ギザイア]]に見捨てられた私怨をもつ[[ミルナス]]もこれに応じた。 だが……その日の夜、[[ミルナス]]は、[[アリガル]]の寝室に忍び込むと、寝込みを襲い[[アリガル]]を刺殺する。 その足で[[ミルナス]]は城外に出る。既に内応の芝居に取り掛かっていた諸将は、[[ミルナス]]の脱出も、連絡を取り合う芝居と誰も疑わなかった。 この[[ミルナス]]こそが、[[シーヴァス]]と並ぶもう一人の[[ギザイア]]の後継者候補であった。 [[ヴェリア]]が埋伏将軍[[イル]]を使い[[ベルザウス]]を陥れたのと同様に、[[ギザイア]]も[[ミルナス]]を[[ロードレア]]との国境に1年前から伏せていた。 そして、[[シーヴァス]]は敗れ、[[ミルナス]]は任務を果たした。 彼らは[[ロードレア]]国と戦いながら、[[ギザイア]]の後継者という座を狙って、味方同士でも水面下の戦いを続けていた…… 翌日、[[グルファ城]]は[[シーヴァス]]部隊の総攻撃を受けて落城。[[シーヴァス]]は[[アリガル]]に敗れた怒りから、城兵を悉く討ち取り、捕虜を残酷に処刑した。 だが、その姿は[[ミルナス]]に敗北した者の八つ当たりとしか[[ギザイア]]の目には映る事はなかった。 &bold(){戦いの結末} ---- [[ラディア]]に続いて、[[アリガル]]までも奪われた[[レイディック]]。 彼の怒りは頂点に達し、自ら精鋭を率いての[[ロッド]]国進軍を決意、戦いは[[第2次グルファ城の戦い]]へとなだれ込むこととなる。 &ref(http://izayoi-moon.sakura.ne.jp/zairyou/50.GIF,left)

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: