【受験タイムズの高校入試コラム】
◎お買い得度が高い都立高校の「特進クラス」は狙い目
◎墨田川高校、田園調布高校、文京高校、新宿高校は特に注目
◎高校偏差値+5以上の偏差値を目安にしたい
■増える都立高校の「特進クラス」
都立高校の大学進学実績が大きく伸びているが、その原動力の一つとなっているのが、近年盛んな都立高校の特進クラスだ。特進クラスは、かつて私立高校の専売特許であったが、最近は都立高校でも、予備校衛星授業導入や土曜授業復活と共に、改革の一つとして導入する学校が増えている。
中堅校から上位校で特に難関大学進学実績向上が著しい高校を見てみると、新宿高校、墨田川高校、深川高校、本所高校、田園調布高校、文京高校、上野高校など、特進クラスを設置している学校が多数派だ。大学進学を重視したい高校受験生にとって、特進クラスは選択肢の一つに入ってくるだろう。
■首都圏の国公立大に顕著な実績の文京高校、進学指導重点校に負けない田園調布高校
都立高校の特進クラスの様子を見てみよう。文京高校は改革熱心な学校として知られており、早い段階で特進クラスである「国公立大学対応クラス」を設置した。このクラスの卒業生は、入学時の偏差値からすると相当に厳しいであろう首都圏の国公立大学の横浜市立大、首都大学東京、千葉大、電通大などに合格者を出している。特進クラスでは、難関大学入試を特に意識したハイレベルな授業内容であり、入学時すぐに実施する春の宿泊合宿で勉強習慣を確立させ、充実の学校内で実施される夏期講習は、全員参加となる。こうした改革によって、学校全体の進学実績で見ても、国公立大学だけでなく、早慶上智やMARCHの合格実績も過去最高となった。
田園調布高校の特進クラスは「アドバンストクラス」と呼ばれている。アドバンストクラスは、難関大学への現役合格を強く希望する生徒たちが集まる特別クラスだ。授業レベルは非常に高く、進学指導重点校にも負けない高度な内容を展開する。消化不良とならないように、演習の時間を豊富に設けていることが特徴だ。アドバンストクラスの生徒は、週に2時間の「マルチ演習」の大学入試演習授業を受ける。さらに勉強合宿や夏期講習の参加が必須となっており、予備校に通わなくても十分な実力を養成する。日々の宿題も多く、求められるものは多く大変だが、それだけに確実に力が付く。今春は東京大学に合格者を輩出。早慶上智の合格実績も2桁に達した。
■墨田川高校や新宿高校の面倒見の良さ
墨田川高校と新宿高校には共通点がある。それは「大学受験への面倒見が非常に良い」「予備校いらず」の学校として雑誌でも取り上げられるほど学習指導体制が充実していることだ。2校にはそれぞれに特進クラスがあり、それが学校の勢いを加速させる原動力となっている。
新宿高校は「東京で最も面倒見が良い高校」としてZ会の講師が教育雑誌『プレジデントファミリー』で紹介するほどの面倒見派高校として有名。全都から、難関大学への現役合格を強く希望する志の高い生徒が集まってくる。全員が難関大学を強く希望しているが、その中でも更に学力と志の高い生徒を集めた精鋭クラスが、「国公立対応クラスⅡ」だ。「国公立対応クラスⅡ」では、東大、一橋大、東京工業大、医学部などの最難関国立大の入試にも完全対応しており、進学指導重点校を超えるハイレベルな学習空間であることを自負している。一期生が卒業する来年には、進学実績が爆発的に伸びることが予想されている注目校だ。
墨田川高校は主要教科のほとんどが学力別授業というきめ細かい教育で評判の進学校。特進クラスでは、7時間目に英語と数学の特別講習が必修となっている。水泳部や吹奏楽部が都内屈指の強豪として知られるなど、部活動も大変活発だ。
■都立高校の特進クラスを狙うには
都立高校の特進クラスを狙うにはどうすればよいのだろうか。私立高校の特進コースは通常、入試段階で一般コースと分かれた選抜がおこなわれているが、都立高校の特進クラスは、入試選抜の段階では特進クラスも一般クラスも同一で選抜する。合格発表があった後にクラスの希望を調査し、選抜テストや入試得点によって特進クラスの合格者を決めるというやり方になる。
したがって都立高校の特進クラスを狙うには、その高校の偏差値よりも+5くらいは高い実力を持って入試に臨むのが良いだろう。例えば、墨田川高校の偏差値は56くらいだから、墨田川高校の特進クラスに入るには、偏差値61以上は持っておきたいところだ。
ただし、もしも1年次に特進クラスに入ることができなくても、多くの高校では2年次に生徒の入れ替えをおこなっている。一般クラスでしっかりと勉強をして好成績を残せば、2年次からの特進クラス編入も可能だ。
このwikiの更新情報RSS