けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

宝物

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匿名ユーザー

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律と、ケンカした。
ケンカ‥なのかな。
すれ違い、とか‥空回り、とか‥
よく分からないけど、まともに口を聞かなくなった。

私がレフティのベースに夢中だったのに
無理矢理連れ帰ろうとして。

確かに、皆待たせてたけど‥
私が、悪かったかもしれないけど…。

それからは、私も律も。空回り、擦れ違い。
和に余計な迷惑掛けたりしたし。
空回り、擦れ違った挙句
ちょっかい出してくる律に、私は声を荒らげてばかり。

そりゃ、部室の雰囲気も悪くなるよな。

やがて、律の声は聞こえなくなり

姿すら、見なくなった。

律が居ない、通学路。
律が居ない、隣。

違和感と、焦燥感と、脱力感と。
様々な感情が、私を惑わせた。


…バカ律。


私は、言い聞かせるように、心の中で呟きながら。
朝、2年2組の教室に、向かった。
やっぱり、律の姿は見えない。
律の姿は見えなかったけど、唯とムギが声を掛けてきた。
私は、律の事。気にしてないって
見繕おうとしたけど
やっぱり、しどろもどろ。

ムギの言葉が、そんな私の背中を押した。


「学校休んでるの」


胸の奥から、何かが湧き上がった。

なんで?
どうして?

心の中が渦巻いた。
学校の授業なんかには全く身が入らなかった。
湧き上がる何かに突き動かされた。

もう、無理。

休み時間。私は、和に
「ごめん‥‥今日、早退する」
伝えて、席を立った。
和は、苦笑いを返して
「‥先生には、上手く言っておくわね?」
私を、見送った。
ベースを背負ってバッグを手にして早足で校舎を抜けようとした所で、運悪く先生に遭遇した。
けど、構ってられない。
「腹痛なので、早退します!」
私は言い切り、校舎を後にした。
後で先生に怒られたり、ママやパパに色々聞かれるだろう。
でも、それどころじゃない。

そんな事、問題じゃない。


私は律の家に、走った。

学校から律の家に向かう間、私の心の中は決まっていた。


私は、律の事が、好きだ。大好きだ。愛してる。


なんか、ギクシャクもしたし、険悪にもなってるけど
それでも姿を見せない律が、心配で仕方ない。
授業なんか受けてられない。
普段、学生のいない平日の昼の街並みを
いつも、律と手を繋いで歩く道を
私は、一人で走った。
部室で、ムギが呟いた言葉が脳裏を過ぎった。

「りっちゃん、きっと来るから…」

律が居ない軽音部なんか

律が居ない隣なんか


耐えられない。


律が来ないんなら。私から、迎えに行ってやる。

私は律の家に、走った。



律の、家の前に着いた。
街の静かな喧騒を聞きながら、私は何度か深呼吸した。
切れた息を、整えた。

律の家を訪れると、律のママが出迎えた。
「お、お見舞いに‥」
口籠る私を、律のママは優しく家の中に招き入れた。
律は、中々寝付けずに居るらしかった。
風邪薬とかはもう届けてある、という事で。

私は、律の部屋に向かった。



いつも、律が前を歩いている階段。

何度も、踏み慣れた板。

‥一人で、登った。



律の部屋のドアノブに手を掛けた瞬間。

「…みーおー?」

ドア越しに。聞き慣れた少し弱った声が、聞こえてきた。

ガチャッ

私はノブを回し、部屋に入った。

「‥超能力者か」

いつものベッドに横たわり
布団を被った律に声を掛けた。

律は、弱々しい姿で

「へへっ‥わかるよー」

冷えピタをデコに貼ったまま

声を返してきた。



「澪の、足音は」


  • BGMでコブクロの「時の足音」流してほしかった -- 名無しさん (2012-02-08 21:22:45)
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