けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

ごほうび

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mioritsu

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私と律わんは、おやつを食べていた。
「…」
「…」
無言だった。
「…」
「…なぁ」
律わんが口を開いた。
「…なに?」
「聡のヤツ、ノックぐらい…してほしいよなぁ」
「…うん」
私は、下を向いたまま、頷いた。
~♪
律わんの携帯が鳴った。
「……あ、聡からメールだ」
「な、なにっ!?」
私は思わず身を乗り出した。
「えーと…件名無し。『俺、何も見てないから』」

……………。

「さ、聡も、出来た、弟だなぁ!」
「そ、そうだな!私の弟も、憂ちゃんに負けてないなぁ!」
少し黙り込んでから、私と律わんは白々しく笑った。
「………一応、返信しとくか」
「…なんて?」
「…『恩に着る』、っと…」
「後で聡に何か買ってあげよっか…」
「そうだな…」
私と律わんは、聡への恩情でいっぱいになった。
律わんは、ジュースをちゅ~っと飲み干すと
「……澪、にゃん…」
「…な、なに?」
「…さっきの、つづき…」
律わんは、恥ずかしがりながら、求めてきた。
お前は盛りの付いた犬か、と突っ込みたかったが。
今は私は澪にゃん。付き合ってあげよう、と思った。
「にゃあ…」
私は、鳴いてみた。
「…くーん、くーん」
律わんは、四つん這いで近寄ってきた。
「にゃあ」
私は、律わんを避けるようにベッドに登った。
………制服だし、下着、見られたかも。
私は気になりつつも、ベッドの上で丸くなった。
「くーん、くーん」
律わんはベッドの上の私を見付けると、ベッドに飛び乗ってきた。
「はっ、はっ!」
律わんは丸くなった私を見付けると目を輝かせた。
……ホント、犬みたい。
「はっ、はっ!」
律わんは私に向かって飛び込んできた。

しゃっ!

私は猫パンチの要領で律わんのカチューシャを、奪った。
「わっ!?」
前髮が下りて思わず素に戻る律わん。
私は構わず
「ゴロゴロ…」
奪ったカチューシャに頬擦りした。
「う~…」
律わんは、少し唸り
「わんっ!」
丸まった私に、飛び乗ってきた。
「にゃっ!!」
私は、再び律わんに押し倒された。
「…」
「…」
さっきと、同じ体勢。

が、

するっ

「にゃっ!?」
律わんは私の制服のリボンの端を器用にくわえてほどいた。
「…」
律わんは、リボンをくわえて得意気に笑った。
「…」
私は、ちょっとからかってやろう、と思った。

私は、猫の手のまま、シャツのボタンを第二ボタンまで外した。
鎖骨を、上目遣いで律わんに見せ付けた。
「…」
律わんは困惑しながらも、嬉しそうなカオ。
律わんは、私のリボンを口から離した。
リボンが、私の耳を掠めてベッドに落ちた。

その瞬間

かぷっ

「ひゃぅっ!!」
律わんは、私の首筋に噛み付いてきた。


「~…っ!!!」
私は必死に堪らえ

「っこらっ!!律わんっ……!!!」
声を、絞り出した。

…………ぱっ

律わんは、暫く味わうと無邪気な顔で私を見下ろした。
してやったり、と顔に書いてあった。
悔しい。…って言っても、仕掛けたのはこっちなんだけど。

「……おしおきだな」
私は、律わんの耳を左手で撫でた。

「…わっ!?」
律わんは驚いた。
私は、左手を律わんの首の後ろに回した。

「悪い子には、おしおきしなきゃなぁ…」
私は、左手で律わんの顔を引き寄せた。

「…」
私は律わんが目を閉じたのを確認し

がばっ

律わんの顔を肩口に抱き寄せた。

「えっ!?」
律わんは、素に戻った。
キスだと、思ってたんだろう。

「…おしおき」
「へ…?」
「悪い子だから、おしおき」
私は、左手で律わんの頭を撫でた。

「…なんで?」
多分、律わんは呆気に取られた顔をしている。

「おしおき、だよ」
私は律わんを抱き締め

「おあずけ」
ぎゅうっとして身動きを封じた。

「わわっ…」
慌てる律わん。
私は、思いっ切り胸を律わんの胸に押し付けた。

ぎゅうぅっっっ

「………っ!」
律わんが、黙り込んだ。
多分、顔を赤くしてる。
私は、真横にある律わんの耳に向かって囁いた。

「……………やわらかい?」

「………っ!!」
律わんの顔が真っ赤になるのが分かる。
多分、さっきの聡より真っ赤になってるかな。

「ふふっ…」
私は、くすり、と笑って律わんの頭を撫でた。


律わんの呼吸が、荒くなっていた。

体温も、だいぶ温かくなっていた。

私は、腕を離し律わんを私の正面に置いた。

律わんはキョトン、とした顔で私を見下ろした。

シルバーのクロスモチーフが、揺れた。

私は、少し笑って。

私の右手を律わんの左手に。私の左手を律わんの右手に。

それぞれ、からませた。

律わんは、前髮を揺らして、目尻をちょっと下げて。

がまんしきれなさそうに、可愛い顔をしていた。

「律…」

「…なに?」

「よく、我慢したね…」
私が微笑むと、律は口を尖らせて、照れた。

「もうひとつ・・」
私は律を見つめて

「・・ごほうび、あげる」
微笑んだ。

「……………いいの?」
前髮を下ろした律は、驚いたカオで聞いてきた。

「・・ふふっ」
私は、少し笑った。
笑って、律に向かって

「…」
唇の先だけを、ぱくぱくさせて

・・・ちょうだい? の、合図をした。

「………」
律は、無言で私の唇に、吸い寄せられた。



クロスモチーフのチョーカーが、私の首筋に、触れた。


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