けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

ペット

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mioritsu

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わん! わん!
びくっ!

下校中。澪は散歩中の豆柴の鳴き声に反応し、私に抱き着いてきた。
「だーいじょーぶだよ…」
私は澪の頭を撫で
「ほーら」
豆柴の鼻に握り拳を添えた。
クンクン
豆柴は私の拳の匂いを嗅ぎ
はふっはふっ
警戒心を解き、舌を出して尻尾を振った。
「よーしよーし」
私は握り拳を開き、豆柴の頭を撫でた。
「すいませんねぇ…」
豆柴の飼い主は恐縮したが
「いえいえ!いいんですいいんです!」
私は苦笑しながら豆柴の耳の後ろあたりを撫でた。豆柴は気持ち良さそうに頭を振った。
「澪―。触ってみなー?かわいいぞー?」
私の勧めに澪は
「…」
無言で首を振るばかり。
「こんなにかわいいのになー。なぁ?」
私の呼び掛けに豆柴はつぶらな瞳を投げ掛けた。
「よしよし…じゃあな!」
私はひとしきり豆柴を撫で、解放した。
「どうも…さ、行くわよ、チロちゃん」
「こちらこそ!」
私達は飼い主と豆柴と別れた。
私は手を洗おうとコンビニに立ち寄った。当然ながら澪も、ついてきた。
私がトイレから出るなり、澪は私の腕にしがみついてきた。
私を待つ澪は、それはそれは。飼い主を待つペットのようだった。
「なあ、澪―」
「…なに?」
「かわいかっただろー?豆柴―」
「…うん」
「毛がフサフサしててさ。さわり心地も最高だったぞー?」
「…うん」
「澪も触ればよかったのに。やっぱ怖いのか?」
「…」
澪は少し考え

「犬って、ほえるじゃん…」
怯えた表情で、私の腕をぎゅっ、と握った。

私は澪を家まで連れ帰った…
と、いうか。仮に今の澪を家まで送ったところで、とっっっても寂しそうな顔で見送られる事は目に見えていた。
それなら、連れ帰った方が澪の為だ。私も、澪と一緒に居られるなら幸せだし。

私は、帰宅するなりキッチンに居た母にジュースとお菓子を部屋に持ってくるよう手配した。
いつもは一旦部屋に入ってから私が取りに戻るのだが。
母は私の腕から離れない澪の様子を見て、全てを察したようだった。
澪は、怯えっぱなしだった。
「部屋の前に、置いとこっか?」
「うん…そうしてもらえると助かる」
母のニヤニヤ顔と対照的な澪の怯える表情が印象的だった。


「みおー」
「…なに?」
「ちょっと、離れないか?」
「やだ」
「…せめて、ブレザーだけでも脱ぎたいんだけど…」
「あ、ごめん…」
澪は謝ると、私の腕を解放した。
私がブレザーを脱ごうとすると澪はブレザーを脱がしてくれた。
私はお礼に澪のブレザーを脱がした。
ブレザーをハンガーに掛けようとする私に、澪はしがみついてきた。
私はブレザーで両手が塞がりながらも、澪の頭を撫でた。

コンコン

「ココ、置いとくわよー」
ドアの向こうからの母の言葉に澪は一旦離れたが、すぐしがみついた。
私は澪を引き連れ部屋のドアの前に置かれたおやつとジュースをテーブルに運んだ。
私の腕にしがみつきっぱなしの澪に勧めると、澪はジュースを一口だけ飲み、また私にくっついた。
私は少々飽きれながら
「…ベッド、いこっか?」
「…」
声を掛けると、澪は無言で頷いた。


ベッドの中。澪は、私にしがみついたまま。
私は腕で澪を包みこんで、
私の胸に顔を埋めている。
澪が一番、落ち着く体勢だった。
「みーおー」
「なに…?」
「豆柴、かわいかったろ?」
「うん…」
「怖かったかー?」
「…すこし」
「かわいいのになー」
「…」
澪は無言で私に更にくっついてきた。
「……りつ」
「…ん?」
「………………さわって」
「…へ?」
「…さっきの豆柴にしたみたいに、さわって」
澪は、私の胸に顔を埋めたまま、求めてきた。
求めたきた…んだと思う、多分。
「さわる…?」
「…うん…」
「なんで?」
私が当然の疑問を投げ掛けた。
「わかんない…」
澪は私の胸元で頭を揺らした。
「………さわって」
また、澪は求めてきた。
多分、犬への恐怖心と、私が撫で回した事への嫉妬心からか?と分析してみた。
感情をコントロール出来なくなってきている様子だけは、分かった。
「……わかった」
私は応え、澪の耳に手を回した。
「んんっ」
澪はびくん、と震え上がった。
「…澪、ここ…だよ?」
私は澪の耳の後ろのあたりを、優しく撫でた。
「……っ!!」
澪は無言のまま、たまに身体を震わせながら私のシャツを掴んだ。

耳が赤くなっているのが、見えた。


私は澪の耳の後ろのあたりを、優しく撫でた。
びくびくっ、とする澪の身体の反応が、可愛い。
「……りつぅ…」
「…なに?」
「…もぅ…だめ…」
澪は、身体を脱力させた。
息遣いが、荒い。
怯えの緊張とか、色々あったんだろう。
私はまた、澪の耳の後ろのあたりを、優しく撫でた。
「……り…つ…」
澪が赤くなった顔を覗かせた。
「んー?」
私が澪の顔を確認すると

ばっ

澪は、私のカチューシャを奪った。

「なっなにっっ!?」
私は、狼狽えた。

「律が…悪いんだからな…」
澪の目が完全に座っていた。
悪戯心で耳の辺りを撫で回していたが。

まさか、ココまでとは。

がっ

澪はカチューシャをヘッドボードに投げ置くと、両手で私の両手を奪った。

「律…?」
怯えていた反動だろうか、私を見下ろす澪の顔は涙目ながらも、艶っぽかった。

「…な、なんだよ…」
両手の自由を奪われた私は、睨み返すのが精一杯だった。

「んんっ…」
澪は、唸りながら顔を私の顔に擦り付けて来た。
犬の、真似らしい。
黒髪の長髪が頬や首筋を撫で回し、くすぐったい。

「んー」
澪は私の首元に顔を沈めると

れろっ

「ひゃっ!?」
首筋から耳元に下を這わせてきた。
思わず声を上げる私。
「…あ、ごめん…」
澪は謝りつつ私の頭を撫で
「りつぅ…」
私の手を解放しながら
「………さわって?」
私の右手を握りクンクン、と匂いを嗅いだ。
「やっ…やめっ…」
私が慌てふためくと

そっ…

澪は、私の右手を左耳の後ろに回し

「……………ね?」
澪は、微笑んだ。

私は、左手の握り拳を澪の鼻にあてた。
澪は、クンクン、と握り拳を嗅いだ。
私は、握り拳を、開いた。


澪は、私の手の平を、舐めた。


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