けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

雨の日

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mioritsu

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日曜日。なのに雨。
宿題も昨日の内に終わったし、買ったまま見れてないDVDでも見ようかな…なんて思っていると。
~♪
律から電話着信が来た。
ピッ
「もしもし?」
『かーめよー♪』
「…」
『…』
「…何?」
『…ソコは「かーめさんよー♪」だろ!?』
「…用事無いなら、切るよ?」
『澪が「もしもし」って言ったから合わせたのにぃ~』
「じゃ、私DVD見るから」
『まってまってまって!!』
「…なんだよ」
『どーせこの雨だしやる事無いだろ?ウチ来てよ!!』
「確かにやる事無いけど…」
『雨の日…部屋で一人ぼっち…私、生きていけないっ!』
「聡とか居るじゃん」
『…』
「ん?」
『………澪と一緒にいたい』
「まったく…」
『来てくれるの!?』
「まぁ、ね。律の言う通り、やる事も無いしな。見ようと思ってたDVDも、持ってくよ」
『ありがとー♪さすがマイハニー♪』
「普通はダーリンの方が来ると思うんだけど…」
『じゃあ、マイダーリン♪』
「はいはい。じゃ、すぐ着くと思うから」
『おう!待ってるぞー♪』
ピッ
「やれやれ…」
私は溜め息をつき、身支度をして、雨の中を急ぎ足で律の家へ向かった。



律の家に、到着。
ピンポーン♪
「御免下さーい」
「はーい♪」
速攻で律が玄関に現れた。多分、玄関でずっと待ってたんだろう。
「雨の中ありがとー♪さ、上がって上がって♪」
「うん。お邪魔しまーす」
「母さーん、澪が遊びに来たー!」
律は、家の奥へ声を掛けながら私を部屋へ先導した。


私と律は、テーブルを挟んで向かい合った。
「さーて、何しよっか?…あ、澪、DVD持ってくるとか言ってなかった?」
「うん、…あ」
「え?」
「忘れてきちゃった…」
なんだかんだで律と会えると思った私は、律の家に来る事ばかりで頭が一杯だったらしい。
「もー!しょうがないなぁー、マイハニーは」
「ダーリンじゃないの?」
「じゃあ、ダーリン」
「じゃあ、って…」
「まぁまぁ」
律はゴソゴソとペンとティッシュ。それと、白い布を用意した。
「なに?」
「てるてる坊主!!」
「てるてる坊主?」
「そう!この雨を止ますべく、てるてる坊主を作るのだ!!」
「あぁ…」
私は少し呆れた。
「てるてる坊主を舐めるなよー!!」
「まぁ、舐めてはないけど…」
「この前のデートも、その前のデートも!てるてる坊主様のお力により快晴を迎えたのだよ!秋山くん!!」
雨の日もあった気がするが。
「…ま、やる事も無いしね。作ってみよっか」
「よーし、けってーい☆」
私と律は、てるてる坊主を作る事にした。



「雨、強くなってきたねー」
私が窓を見ながら言うと
「そうだなー」
律はてるてる坊主を仕上げながら答えた。
雨足は強まり、屋根の雨音も大きくなっていた。
「…できたー!」
「私も、できたよ」
私と律は、ほぼ同時にてるてる坊主を完成させた。
「澪のはどんなだー?」
「これ」
「澪らしいな…」
「なに?その顔―」
「てるてる坊主って、髪、あるのか?」
「知らない。でも可愛いじゃん…ていうか、律のも髪、あるじゃん」
私は律のてるてる坊主に突っ込んだ。
「コレは、みおちゃん坊主だ!!」
「みおちゃん坊主?」
「どうだー?似てるだろー?」
どうやら私に似せようとしたらしい。
「髪長くてつり目、てだけじゃん…」
「そっくりだってば!!」
「…そう?」
「そっくりそっくり!間違えて思わずちゅーしちゃうくらい♪ちゅっ☆」
律は、みおちゃん坊主に、キスをした。
「なっ…!!」
何故か、恥ずかしくなる私。
「ん?」
「…」
「みおー」
「顔、赤いぞー?」
「へ?」
律に指摘され、私は目を丸くした。
「ん~?」
「な、なんだよ…」
律はからかいたくてたまらないって顔で私の顔を覗き込んだ。
私は、そっぽを向いた。
「澪、みおちゃん坊主に嫉妬した?」
「なっ、なんでだよ!!」
「あかくなってるもーん♪」
「し、知らないよ!そんな事!」
「みみまでまっかっかー♪」
私は律のちょっかいをなるだけ無視して
「ほらっ…てるてる坊主!窓に下げるぞ!」
てるてる坊主を下げようと窓へ向かった。
「…もう!みーお!」
律は私の肩を掴んだ。
「なんだよっ!」


私が仕方無く振り向くと

ぐいっ

肩を掴んだ手を私の後頭部に回し

ちゅっ

キス、してきた。

「……っ」
私の顔は、更に赤くなっていった。
「…んっ」

律は、舌まで入れてきた。

「……っはぁ!!」
律は私の舌を甘噛みして、唇を解放した。
「…なっなにするんだよ!!」
私は顔を真っ赤っかにして、律に詰め寄った。
「なにって…キス♪」
律はきゃっ、と両手を頬にあてて笑った。明らかにからかっている顔だった。
「なんでっ…キスなんか…」
顔を赤くしたまま私が聞くと
「だって…ハニーってば、みおちゃん坊主にヤキモチ妬いちゃった?ておもってぇー」
「…っ!!」
私は、堪忍袋と理性の緒が切れた。

ぐいっ

「え?」
どさっ

私は律の腕を掴み、ベッドに押し倒した。

「み、みおしゃん…?」
困惑した顔の律。
律は、普段ちょっかいとか出してる分、逆に何かされるのには弱いと、私は知っている。
「律が…悪いんだからな」
「いやっ、今日、みんな家に居るからっ!!」
「雨音、強いし。大丈夫だよ」
私は律の反抗を制し

思いっ切り律の唇を奪った。
律の体から、力が抜けて行った―――――



「…みおー」
「なにー?」
「あめ、やまないねー」
「うん…」
私はベッドで胸に律を抱きながら、降り続く雨を映す窓を眺めた。

てるてる坊主とみおちゃん坊主が、仲良く並んでいた。


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