「今日、澪の誕生日だな」
まるで今思い付いたように律は言う。
今まで忘れていたかのように。
今まで忘れていたかのように。
「……そーだよ」
「いやー去年の試験からもう一年たったのかー早いもんだ」
「誕生日どころじゃなかったよな」
「でもプレゼントはあげたぞ」
「あぁ、あのねり消しな。どういうチョイスだよ」
「まだ使ってる?」
「ゴミがいっぱいついたから捨てた」
「嘘だろ!?」
「いやー去年の試験からもう一年たったのかー早いもんだ」
「誕生日どころじゃなかったよな」
「でもプレゼントはあげたぞ」
「あぁ、あのねり消しな。どういうチョイスだよ」
「まだ使ってる?」
「ゴミがいっぱいついたから捨てた」
「嘘だろ!?」
まぁ嘘だけど。
しっかりと未使用のまま机に仕舞ってるよ。
しっかりと未使用のまま机に仕舞ってるよ。
「…それで…こ、今年は何かくれる…のか?」
「毎年なにか貰えると思ったら大間違いだぞ!」
「いや、くれてるし…」
「ごそごそ」
「用意してるし…」
「前に澪が欲しいって言ってた…」
「まさか、あのメーカーのヘッドフォンか!それともあの店のガトーショコラか!」
「いや、うさぎのぬいぐるみ」
「……………」
…前に、って…
どのぐらい前の話してるんだよ
「毎年なにか貰えると思ったら大間違いだぞ!」
「いや、くれてるし…」
「ごそごそ」
「用意してるし…」
「前に澪が欲しいって言ってた…」
「まさか、あのメーカーのヘッドフォンか!それともあの店のガトーショコラか!」
「いや、うさぎのぬいぐるみ」
「……………」
…前に、って…
どのぐらい前の話してるんだよ
「確か中学2年だったかな」「その時くれよ…」
「あっ、文句とか言うんだ…」
「えっ、いやっ」
「一生懸命選んだんだけどな…わかった、違うの探すよ…うぅ」
「ちゅうどうさぎのぬいぐるみが欲しかったんだ!バッチタイミングだ律!」
まぁ、嘘だけど。
でも律からのプレゼントは何だって嬉しい。
大事にしよう…
ぬいぐるみをギュッと抱きしめる。
フカフカだなぁ…
「あっ、文句とか言うんだ…」
「えっ、いやっ」
「一生懸命選んだんだけどな…わかった、違うの探すよ…うぅ」
「ちゅうどうさぎのぬいぐるみが欲しかったんだ!バッチタイミングだ律!」
まぁ、嘘だけど。
でも律からのプレゼントは何だって嬉しい。
大事にしよう…
ぬいぐるみをギュッと抱きしめる。
フカフカだなぁ…
「…澪しゃん、可愛い」
「あっ、いやこれは…」
「私も抱きたい」
「誰をだ!?」
「えっ、いや、うさぎを」
「あっ、いやこれは…」
「私も抱きたい」
「誰をだ!?」
「えっ、いや、うさぎを」
しまった、つい取り乱した。
私以外なんて許さないからな律。
そして私達は間にぬいぐるみを挟んで、抱きあった。
…なんだろ、すごく焦らしプレイです。
私以外なんて許さないからな律。
そして私達は間にぬいぐるみを挟んで、抱きあった。
…なんだろ、すごく焦らしプレイです。
「…うさぎを抱きたいんじゃなかったのか?」
「んーこれもプレゼントだ」
「なるほど、お金もかからないしな」
「嬉しくない?」
「そんなことないよ」
「んーこれもプレゼントだ」
「なるほど、お金もかからないしな」
「嬉しくない?」
「そんなことないよ」
さっきも思ったけど、律から貰えるものは何だって嬉しいんだよ。
ねり消しだろうが、ぬいぐるみだろうが。
…ホラー映画とかは勘弁してほしいけど。
律が頑張って考えて贈ってくれたものなら、一生大切にするよ。
こういうのって重いかな?
でも、これは、本当だからな。
ねり消しだろうが、ぬいぐるみだろうが。
…ホラー映画とかは勘弁してほしいけど。
律が頑張って考えて贈ってくれたものなら、一生大切にするよ。
こういうのって重いかな?
でも、これは、本当だからな。
「澪、誕生日おめでとうな」
「…ありがとな」
「…ありがとな」
そのあとは、しんみりとした雰囲気のまま過ごせました。
END