SS155 - けいおん！澪×律スレ @ ウィキ

｢うぅぅ～/////｣
何この針のむしろ…幸せだけど。
｢愛されてますな～田井中殿｣
うるさいよ。
きっかけはムギだった。

｢今日はシャンパンもってきたの～｣
もはや恒例となった唯の家での軽音部クリスマスパーティー。
今年は琴吹家がたくさんもらったというシャンパンをムギが持ってきた。
澪なんかは未成年が飲酒なんてとかいってたけど結局みんなお酒に興味が
でてくるお年頃。みんなで飲んでみることになった。
｢いいわねいいわね～思う存分飲むわよ～｣
さわちゃんあんたは自重しろ

そして、リビングには今、シャンパンの空き瓶が5本程転がっている。
一体ムギは何本持ってきたんだ…そもそもよくもってこれたな。すげぇ力も
｢やだわりっちゃんたら。車でもってきてもらったのよ｣
｢うひゃああああああああ｣
あーびっくりした。いきなり心読むなムギ。

そして異変はおこった。

｢えへへ～りっちゃ～ん｣
｢え？｣
一瞬唯かと思うだろ？でも私はこの声だけは聞き間違えるワケがない。
こんな甘えた声を出して私に抱きついてきたのは誰あろう澪だ。
｢ほらりつ、ぎゅうーしろー｣
｢澪先輩？｣
ほら、梓が怪訝そうな顔で見てるだろ。まあ当然ぎゅうしてやるけどさ。
｢りつあったかいー｣
澪って酔うと甘えん坊になるんだな。
｢まあまあまあ。澪ちゃんは本当にりっちゃんが好きね～｣
｢あたりまえだろ～なーりつー｣
おいおいうれしいけどさすがにちょっと恥ずかしいぞ
｢りつぅ？｣
｢ああ、好きだよ｣
｢うわぁ｣
なんだ梓その顔は
｢えへへ～じゃあ私もりっちゃんぎゅうー｣
｢うわ、こらやめろ唯！律は私のだぁ～｣
うん、私は澪のだけど恥ずかしいからそろそろやめてほしいな。
｢恥ずかしがることないわりっちゃん。今日はクリスマスイブですもの｣
だから心を読むのをやめろムギ。
｢澪ちゃん、今日は恋人同士が思う存分仲良くしていい日よ｣
けしかけるなムギ。
｢うんそうだよな｣
って乗るな澪！
｢りつ、ちゅー｣
いやまてまずいまずいまずい。さすがにそれはまずい。
｢やめろ澪！離せ！｣
｢なんだよりつぅ～りっちゃぁ～ん｣
りっちゃぁ～んじゃないよ！なんだよその破壊力！クラッとくるだろ
｢りっちゃん、ちゅーしてあげなよー｣
唯、お前楽しんでるだろ
｢律先輩って以外と度胸ありませんね｣
梓…お前も酔ってるだろ。発言がおかしいぞ。
｢まどろっこしいわー！！さっさとキスして舌くらいいれちゃいなさいよ～｣
さわちゃん、あんたほんといいかげん自重しろ。

｢なんだよりつぅ、キスくらいしてくれてもいいじゃないか｣
｢うん、家帰ったらいくらでもしてあげるから今は我慢しろ。少し離れてような｣
｢なんだよそれ…もういいよ｣
わかってくれたか澪。…ってあれ？
｢りっちゃんなんてしらない｣
いやいや澪さん。知らないなんていっといてなんで私の膝に頭のせてるの？
｢まあまあまあ。いい光景だわ～｣
私が澪に膝枕してるのがそんなにいい光景なのか？よくわからん。
｢澪？｣
｢………｣
寝ちゃったよ。まったく、意外に澪はお酒に弱いんだな。
｢あれ～？澪ちゃん寝ちゃったの～｣
｢そうみたいだな。悪い唯、少し静かにしてやってくれ｣
｢うん。ふふふ～りっちゃんやさしー｣
うるせいやい。ふふっでもみおかわいい。
｢んんぅ｣
頭を撫でてやると気持ちよさそうな顔をする澪。
｢律先輩がなんかすごく優しい目をしてる…｣
｢こんなのりっちゃんのキャラじゃないよ｣
｢ですよね。なんかいつもと律先輩と澪先輩とは逆ですね。｣
うん。お前らあとで覚えてろよ。こらムギ写真撮るな。

なんだかさんざんみんなにおもちゃにされてるような気がするけどこんな
かわいい寝顔を見せてくれてる澪を起こすなんて私にはできない。
こんなこと考えるなんて私も相当酔ってるな。シャンパンになのか澪になの
かはわかんないけど。

｢んぅ～りつぅ｣
澪が寝返りをうって私のおなかに手を回して抱きつくようにしてきた。
ほんとかわいい。私はまた澪を撫でる。なんかまわりからまたみんなの冷や
かす声が聞こえてくるけどもういいや。お望み通り二人の世界に入ってやるよ。

ちょっと、いやかなり恥ずかしいけどこんなクリスマスもいいよな。
今度は二人っきりの時に澪にお酒を飲ませよう。

｢もうあんたたちいいかムゴッ｣
なんかさわちゃんがみんなに取り押さえられてリビングから連れ出されている
のを見てないフリをしながら私は恥ずかしくも幸せなクリスマスを味わうのだった。

おわり