今日は私の部屋で過ごす。そう決まったのは少し前。
決まってからはそれぞれ勝手に過ごしている。
私はベッドの上に胡座をかいて雑誌を見ていて、澪は私のクッションを抱えて床に寝転がっている。
決まってからはそれぞれ勝手に過ごしている。
私はベッドの上に胡座をかいて雑誌を見ていて、澪は私のクッションを抱えて床に寝転がっている。
「澪はそのクッション好きだよな」
「ん」
「ん」
澪はうちに来ると、必ずと言っていいほどあのクッションを抱えるんだ。
あーあ、私にもあんな風に抱きついたりしてくれてもいいもんなのになあ。
澪の顔が押し付けられ、澪にぎゅっと抱きしめられているソレに羨望の眼差しを送ってみる。
嫉妬じゃあないぞ、恨めしい……じゃない、羨ましいだけだ。
あーあ、私にもあんな風に抱きついたりしてくれてもいいもんなのになあ。
澪の顔が押し付けられ、澪にぎゅっと抱きしめられているソレに羨望の眼差しを送ってみる。
嫉妬じゃあないぞ、恨めしい……じゃない、羨ましいだけだ。
読み終えた雑誌を放って、寝転がってる澪を眺めていると、不意に起き上がってこっちにきた。
「ねむい」
もう既に半分くらい寝てるんじゃなかろうかって表情で澪はベッドの前にしゃがみこんだ。
それをみて、しょうがないなあと笑いつつ澪が入れるように壁際に寄ってやる。
それをみて、しょうがないなあと笑いつつ澪が入れるように壁際に寄ってやる。
「ほら、おいで」
そう呼びかけると、澪はコクンと頷いて立ち上がる。はは、昔から眠い時の反応は変わんないなあ。
そして、ベッドに寝転が……ると思いきや、私のお腹あたりを目がけて倒れこんできた。
あぁこいつマジで眠いんだなあ。とかぼんやり思う。……って、まてまて、この体勢は困る。
そして、ベッドに寝転が……ると思いきや、私のお腹あたりを目がけて倒れこんできた。
あぁこいつマジで眠いんだなあ。とかぼんやり思う。……って、まてまて、この体勢は困る。
「みーおー?」
「んー」
「んー」
澪の体を軽くゆすってみるも効果なし。こいつ完全にこのまま寝る気だ。
そりゃあさ、抱きついてきてほしいなあとは思ったけどね?
今にも寝そうな状態でこられてもさ。そのまま襲うわけにもいかないし、生殺しなわけじゃん?
あれか、澪は私の忍耐を試してるのか。
そりゃあさ、抱きついてきてほしいなあとは思ったけどね?
今にも寝そうな状態でこられてもさ。そのまま襲うわけにもいかないし、生殺しなわけじゃん?
あれか、澪は私の忍耐を試してるのか。
「りつ、クッションの匂いするー」
「……さいですか」
「……さいですか」
ゆるゆるとした口調で妙なことを言う澪に、私は溜息をつく。だーめだこりゃ。
クッションの匂いが私についているんじゃなくて、私の匂いがクッションについてるんじゃないかな澪しゃん。
きっと言ってもまともな返答は返ってこないだろうから心のなかでツッコミを入れてみる。
クッションの匂いが私についているんじゃなくて、私の匂いがクッションについてるんじゃないかな澪しゃん。
きっと言ってもまともな返答は返ってこないだろうから心のなかでツッコミを入れてみる。
「このにおい、すき」
「……っ?!」
「……っ?!」
おいちょっと、何言ってくれちゃってんの澪ちゃんや。
いやまて、クッションの匂いが好きなんであって、私の匂いじゃなくて。
でも、いつもは私が抱えてるし、さっき自分でツッコミいれたとおりだし。
……つーか、澪。起きなさい、コラ。起きろ。
そのまま寝るな。説明してから寝ろ。……いや説明はすんな。とりあえず起きろ。
いやまて、クッションの匂いが好きなんであって、私の匂いじゃなくて。
でも、いつもは私が抱えてるし、さっき自分でツッコミいれたとおりだし。
……つーか、澪。起きなさい、コラ。起きろ。
そのまま寝るな。説明してから寝ろ。……いや説明はすんな。とりあえず起きろ。
爆弾発言で混乱する私を余所に、澪は夢の中へ旅立ってしまった。
くっそー、覚えてろよ。……どうせ起きた時にゃ何一つ覚えてないだろうけど。
でも、このまま終わらせる私じゃあないのだ。
でも、このまま終わらせる私じゃあないのだ。
だから澪、起きたら覚悟するように。
おわる。