毎日、澪の夢を見る。
恋だと知ったのは、いつだったか。
気づいたその日から、毎日見る夢。
恋だと知ったのは、いつだったか。
気づいたその日から、毎日見る夢。
夢の中では、幸せで死んでしまいそうになるけれど、
目が覚めると、絶望で死んでしまいそうになる。
目が覚めると、絶望で死んでしまいそうになる。
いっそ、伝えてしまえばいいだろうか。
でも、今の関係すら壊れたら。
澪と一緒にいることすら、できなくなったら。
そう思っただけで、とてつもなく恐ろしい。
でも、今の関係すら壊れたら。
澪と一緒にいることすら、できなくなったら。
そう思っただけで、とてつもなく恐ろしい。
…いっそ、好きになんてならなければ、よかったんだ。
「律?」
屋上で空を眺めながら考えていたら、悩みの根源さんのご登場。
「澪、どした?」
「律こそ。なにしてるんだ、こんなとこで」
「律こそ。なにしてるんだ、こんなとこで」
悩んでいたとは言えない。悩んでいた内容が、いえないから。
「んー、強いて言うなら、ぼーっとしていた!」
「そっか」
「そっか」
わざと明るく振舞う。いつもどおりには、出来なかったかもしれない。
澪は納得はしてないだろうけど、それ以上は聞いてこない。
澪は納得はしてないだろうけど、それ以上は聞いてこない。
「澪は、何しに来たんだ?」
「写真を撮ろうと思って」
「写真を撮ろうと思って」
よくよく見れば、愛用のカメラを持っていた。
そういえば、中学でも校舎の写真とか色々撮ってたっけ。
そういえば、中学でも校舎の写真とか色々撮ってたっけ。
「そーいや、澪は人の写真あんまり撮らないよな」
「まぁ、被写体が居ないというか」
「私は?」
「律を撮ってどうする」
「枕の下に入れておけば夢に出て進ぜよう!」
「いらん!」
「まぁ、被写体が居ないというか」
「私は?」
「律を撮ってどうする」
「枕の下に入れておけば夢に出て進ぜよう!」
「いらん!」
他愛ない、何時もの遊び。
でも、なんでかな。
胸んとこが、ちょっと痛い。
でも、なんでかな。
胸んとこが、ちょっと痛い。
「律?」
顔に出ていたようで、澪が心配そうな顔をする。
「な、なんでもないって!」
「・・・律」
「・・・律」
そんな顔、しないでよ。
そんな声で、呼ばないでよ。
そんな風に、されたら。
そんな声で、呼ばないでよ。
そんな風に、されたら。
「澪」
「なに・・っと」
「ごめん」
「なに・・っと」
「ごめん」
今までの分が、溜まりに溜まった結果だろうか。
澪に倒れこむように抱きつく。
顔はきっと、涙でぐちゃぐちゃだろうな。
そんな私を、特に何を言うでもなく支えてくれる澪。
澪に倒れこむように抱きつく。
顔はきっと、涙でぐちゃぐちゃだろうな。
そんな私を、特に何を言うでもなく支えてくれる澪。
「落ち着いたか?」
「ん」
「そっか」
「ん」
「そっか」
やっぱり、理由は聞いてこない。
きっと私が言わないことを、わかっているから。
きっと私が言わないことを、わかっているから。
「そろそろ、戻るか」
「ん」
「律」
「ん」
「律」
不意に名前を呼ばれた。
「なんだ?」
「私は、律の味方だから」
「え?」
「何があっても。だから、大丈夫」
「私は、律の味方だから」
「え?」
「何があっても。だから、大丈夫」
何も分かってない澪、何も知らない澪。
そして、優しい澪。
そして、優しい澪。
でも、その優しさが、今は辛いよ。
神様がいるなら、どうしたらいいのか、教えてくれ。
おわる。