けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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mioritsu

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投稿日:2010/11/12(金) 01:04:30

あれ?化学って宿題出てたかな?
土曜の夕方、そんなことが気になって私は電話を取る
普通に考えたら和やムギに聞くのが賢明なんだけど
なぜか私が選択したのはあいつの番号

でも律が覚えてるわけないかな・・・
そんな嫌味を思い浮かべながら呼び出し音を聞いていると
10回くらいでその音は
睡魔を押しのけ絞り出したような声に変わった

「おはよぉみおー」

なんだよ、寝てたんだな。のんきなもんだよホントに
私が困っているって時に・・・とりあえず何してたかを聞いてみたら

「んー。唯んちで寝てた」

唯も一緒か。たまの休日でも二人は休むことなく遊びに熱中する
その熱意を然るべきものに向ければ一定以上の結果を出せるのに
二人とも宝の持ち腐れだよな。

この状態の律に宿題の有無を聞いても打てども響かずになるだろう
適当に罵声を浴びせ電話を切り、

少し落ち着くと・・・しめしめと湧き出してくるよからぬ感情

「唯の部屋で・・・か」

なにもいわゆる「アレ」な関係ってわけじゃない、普通の仲のいい友達同士じゃないか。
今私が考えているあんなことやこんなことをするわけないじゃないか
でもダメなんだな、一度マイナスに考え出すとそれは抑制の効かない嫉妬へと変貌する
どうしようもない嫉妬心とアレな妄想で混乱しはじめたとき、私の電話が唯からの着信を伝える

「こんなときにいい度胸だな!!」
なんて言いそうになったのはここだけの話、できるだけ平静を装い私は電話に出る

「もしもし澪ちゃん?あのさ・・・」

――――――――――――――――――――――――――

私が律の体を支えながら唯の家を後にするこの状況
説明しないと一体なにがあったんだと誰もが混乱するような状況だが、なんのことない

私のベッドで寝たまま起きる気配のないりっちゃんをなんとかしとくれ澪ちゃんや
といった内容の電話を唯がかけてきただけの話。
なんで私なんだよ!といったツッコミはそのときの嫉妬の嵐が渦巻くかのような精神状態からは生まれず
依頼に素直に従い、律を無理やり叩き起こして回収した。

正直嫌だった
律がその無邪気な寝顔を、私以外の人間に見せること
授業中に寝たり、合宿や修学旅行の就寝時であれば
その寝顔が周囲に晒されることになろうとも、我慢することは容易だった
しかし唯と二人きり・・・この状況はまったく別物だろ?
唯がちょっとでもアクティブだったら・・・まったく失礼なこと考えるな私

この状況に対する面倒くさいという気持ち、嫉妬を含んだ複雑な気持ち、今律が横にいる安心感
数々の気持ちが渦巻く中でふと横を見る
そこにあったのは、初めて出会ったときの無邪気さを残した律の表情だった

ドス黒い感情が全て吹き飛び、ただ笑顔をこぼしてしまった私は
いったいどれだけ律のことが好きなんだか・・・それは全知全能の神にだって計れぬことだろう



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