律「澪、ゲーセン行こうぜ!」
澪「―こんな寒いのに行くのか…?」
澪「―こんな寒いのに行くのか…?」
律が声をかけてきた。こんな季節に、よくそんな元気でいられるな。
ああ、早く家に帰ってこたつへ潜り込もうと思っていたのに…
ああ、早く家に帰ってこたつへ潜り込もうと思っていたのに…
律「いいじゃんどうせ暇なんだろ~?」
律は不満そうな顔を近づけてくる。
微妙に背伸びしているのが可愛い。
微妙に背伸びしているのが可愛い。
澪「…仕方ないな」
何だかんだで私は律に甘い。
気がつくと、いつものゲームセンターに入っていた。
この騒がしさが、微妙にテンションを上げる。
気がつくと、いつものゲームセンターに入っていた。
この騒がしさが、微妙にテンションを上げる。
律「さあって、何やろっかな~」
澪「転ぶなよ…」
澪「転ぶなよ…」
嬉しそうにクレーンゲームのコーナーに駆けて行く律。
私も急いで追いかける。
私も急いで追いかける。
律「あ!!」
澪「な、何?」
律「見ろよコレ!私たちのぬいぐるみだ!」
澪「な、何?」
律「見ろよコレ!私たちのぬいぐるみだ!」
そこには確かに、小さくなった私たちが居た。
いや、冷静になってつっこむと…
いや、冷静になってつっこむと…
澪「人形だろ」
律「どうでもいいじゃん!それより、これ狙おうぜ!」
澪「金は貸さないからな」
律「うるちゃい!」
律「どうでもいいじゃん!それより、これ狙おうぜ!」
澪「金は貸さないからな」
律「うるちゃい!」
―そして
律「自分ゲット~…」
澪「1600円も使ってこれか…」
律「くそ~、全員取るつもりだったのにな…これじゃあ金足りねえよ」
澪「…」
澪「1600円も使ってこれか…」
律「くそ~、全員取るつもりだったのにな…これじゃあ金足りねえよ」
澪「…」
私は後悔した。
今になって、律の人形が欲しくなって来たのだ。
好きな人の人形を持っているって、その…こ、恋人っぽいし。
そんでもって律が私の人形を…
今になって、律の人形が欲しくなって来たのだ。
好きな人の人形を持っているって、その…こ、恋人っぽいし。
そんでもって律が私の人形を…
なーんて妄想を繰り広げていると、頭にふぁっとした感覚。
…律の人形だ。
…律の人形だ。
律「何だよー、欲しいなら欲しいって言えよなー」
にひひっと笑う愛しい人。
思わず「好き」の言葉が出た。
律はそれを聞くと、満足そうな笑みを浮かべた。
思わず「好き」の言葉が出た。
律はそれを聞くと、満足そうな笑みを浮かべた。
―そして私達はお互いの手の温もりを感じながら、ゆっくりと、歩きはじめるのだった。