投稿日:2010/07/04(日) 06:18:54
律と二人。花火を見てる。
打ち上がっては消える花火は綺麗だけど切ない。跡形もなく消え、煙だけが残る暗い空。
打ち上がっては消える花火は綺麗だけど切ない。跡形もなく消え、煙だけが残る暗い空。
「なぁ、みおー、花火ってさ、あんなにでかくて月まで届きそうだよな」
「届くわけないだろ、そんなことになったら宇宙は火事だ」
律が腹を抱えて笑う。ああもう、浴衣なんだから足ばたばたするな。
「でもさ、」
律が涙目をごしごししながら話し出す。
律が涙目をごしごししながら話し出す。
「あたしが月で、澪が地球に生まれたりしなくてよかった」
「どういうこと?」
「それじゃあ遠すぎて一緒に花火見るどころか澪の顔だって見れやしないだろ」
花火に照らされる律の横顔は真剣だった。
ばかりつ。もしもそんなに遠いところに行ったら、許さないからな。
ばかりつ。もしもそんなに遠いところに行ったら、許さないからな。
ぎゅっと律の手を握ると、切ない気持ちがどこかに消えた。
「来年も一緒に花火見ようね、律。」
end