けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
投稿日:2010/07/02(金) 04:23:40

もう、一ヶ月は前になるのかな。
澪のファンクラブ会員を集め、我ら軽音楽部主催で開いたお茶会。
当時にしてみれば、私は何も考えず面白そうだったから食いついた
実際に楽しかったし、私の高校生活の思い出の中でも印象に残るものだった。

ただ、そのお茶会の効果は絶大だった。澪がファンと触れることで、ファンのほうも力を抜き・・・
ちょくちょく軽音部への差し入れに澪のファンがやってくる
それがまた、週1~2のペースでやってきて
最初は戸惑い気味だった澪も、そこに慣れを感じてきている状態で

一部のファンとは話題も合うらしく、そのまま話し込んでることもしばしば・・・
私にとって・・・それは複雑だった。
澪が多くの人たちとの交流を持てる、それはこの上ない喜び
ただ、澪が私以外にも、あの、何かに夢中になったときに見せる・・・
子供のような笑顔を与えること
それはこの上ない口惜しみ。

その感情を自覚するのには少しかかったけど、自覚してからは泥沼のようで
ズブズブジレンマの渦にはまっていった。

そんなある日、帰り道で澪がファンクラブの子に声をかけられているのを見てしまった。
「あ、あの・・・一緒に帰ってくれませんか?」
なんだよ。後ろから澪の後姿を見つけて、声をかけようとした私は
一瞬にして立ち止まり、不自然に近くの電柱に身を隠した
「お願いです・・・私、それが夢で・・・」
相手の女の子はかなり緊張したような面持ちで
そんな誘いを無下に断れるほど、澪だって冷たくない。
それを知っていた。だから、私は諦めようとした

そうだ、卒業も近いんだし、いっそここで距離を置くべきなのか。
澪も私も、互いに独立すべきなのか

ネガティブの沼に、体中を飲み込まれそうになったときだった
「ごめん・・・私、待ち合わせしてるんだ。」
待ち合わせ・・・?
相手の女の子はそれを聞くと、残念そうな顔をして・・・でも素直に
軽くお辞儀をして、走り去っていく。
ひとつの不安が目の前から消え去って、だけどそこには新たなもうひとつの不安が生まれた
待ち合わせって・・・誰とだよ。
私の知らないとこで、誰とだよ・・・

*

呆然としている私の手から自然とカバンが滑り落ち、地面にたたきつけられる
その音に気づき振り向いた澪は、もう隠れていようなんて気は微塵も残っていない私の姿を確認すると

子供のように、きれいで、かわいい笑顔を広げ
こちらに走り寄ってきた

「律!待ってたんだぞ。遅いじゃないか」
え?待ってた?
「待ってたって・・・待ち合わせって言ってたじゃんか・・・」
「えっ、聞いてたのか?!・・・っていうか、メール入れただろ」
その言葉に驚き、カバンの中の携帯を取り出す
ああ、見事なまでに電池切れ
「・・・・・ちゃんと充電しとけって言ってるのに」
そういうと澪は自分のカバンから私と同じ携帯を取り出し、私に送信したメールを見せてきた
「一緒に帰ろう、待ってるぞ・・・」
「骨折り損だよこれじゃ・・・」
澪は呆れながらため息をつくと、私の手を引き歩き出した
「おい、澪・・・」
「このあと家こないか?聴かせたいCDあるんだけど・・・」
澪の歪みない笑顔、楽しそうな声
私の支えであるそれが、今・・・私にだけ向けられている

「なあ澪、もし待ち合わせしてないときにFCの子に帰ろうって誘われたらどうすんだ?」
「うーん、悪いけど・・・帰るときくらいはFCから開放されたいかな・・・なんて。」
話によると、実際のところ澪も、最近のファンによる訪問の多さには疲れを感じていたという。
「話題の合う子は合うんだけど・・・でもやっぱり、そういう話するなら律だよな。なんてさ・・・」

今私は、何よりも嬉しい言葉にめぐり合えた

「・・・・そ、そうなんだ」
「・・・なんか嫌そうだな。ほれ、さっさといくぞ」

嫌?冗談じゃない。むしろ感動の域に達している
私は今でも、澪の特別でいる・・・それがどうしようもなく嬉しくて・・・
つい、今までは私を引いてくれていた澪の手を引き、走り出す
「お、おい律っ」
「ほらー、早くこいよー!」
「ああもう!・・・ふふ」
距離を置こうなんて、一瞬でも考えた自分を・・・心の底から恥じた
むしろ、もっと触れ合おう。
卒業の先、また同じ道を歩むか・・・別の道を歩むかはわからない
だけど、どう転んでも高校生活はこれが最後。だったら、今を大事にしよう

この手を、ずっと握り締めていよう。

赤く、優しく燃える夕日に、私は誓った



  • やはり律澪は美しい関係だな。 -- 名無しさん (2011-10-20 21:39:09)
  • そうだな! -- 名無しさん (2011-10-31 23:50:36)
  • だな。 -- 名無しさん (2012-02-25 11:21:25)
  • んだ。 -- 名無しさん (2012-02-26 03:30:24)
  • んだんだ!! -- 名無しさん (2012-02-26 09:32:21)
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