けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

短編111

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匿名ユーザー

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投稿日:2010/06/24(木) 23:15:39

「なぁ!律、律っ!聞いてるのか?!」

本当に、音楽のことに関しちゃ手がつけられないレベルでぶっ飛ぶんだからなあ。
目をキラッキラ輝かせて、興奮してるせいで頬を少し赤らめて、そんで暑いからちょっと汗が流れてて。
……別にやらしい事とかそういう風なことは一切考えてないぞ。
いや、ちょびーっとだけ、ほんのすこーしだけ、エロいとか思ったりしたけど。

「おいってば!……律ぅ!」
「はいはい、聞いてますよー、ちょっと落ち着こうねぇ澪ちゅわん」
「これが落ち着いていられるか!」

澪の肩をぽんぽんと軽く叩いて落ち着かせようとしてみた……が。澪は私の両肩を掴みがくがくと揺らしてくる。
あのすんません澪さん?ちょっと加減し……って、できるわけないか……あぁ、てんごくがみえるぅぅぅ。

「ほら、律!みて、あれ!すっごい!」

私の肩から手を離して、ステージを指さしながらぴょんぴょんはねたり腕を振り上げる澪。
揺らされた余韻が……うぅ、気持ち悪い。恨みを込めて睨みつけても、澪は見向きもしないでやんの。
こちとら一瞬花畑が見えたというのに。

……しっかしまあ。澪がここまで暴走するのって、久しぶりだ。
あーあ、そんな楽しそうな顔、見せられたら。こっちまで、嬉しくなってくるじゃないか。

そんなことを考えつつ澪を眺めていたら、いつの間にか演奏が終わっていた。

「あぁ、凄かったなあ!えーっと次は……」

寝ずに書いてきたという紙を見て、何やら呟いている澪。
その目はやっぱり生き生きとしてて。なんだろ。もっともっと見ていたい。
……よし、澪が好きなだけ楽しめるように。今日は私がサポート役、やんないとな。

「律、次は向こうだ、いくぞ!」
「はいはいっと。あ、ちょっとその紙かして」
「いいぞ。ほら、急げー!」

私に紙を手渡して先にズカズカと進んでいく澪。
そんな澪を見失わないようにしつつ、紙に書かれた今後私らが回るであろう場所をメールで送る。
とりあえず、これでよしっと。
はぁ。本当に手のかかる子ですわねー澪ちゅわんは。

「律!」
「なんだー?」

やれやれ、今度は何だ。そう思いつつ携帯をしまい、少し前を歩く澪のほうを見る。

「楽しいな!」

澪は、くるりと振り返り。
満面の笑みで、心底嬉しそうにそう言った。
……思わず、見惚れた。



次のステージでも、その次でも。澪はキラッキラ輝いていた。
私も一緒に見ていたはずなのに、頭に浮かぶのは音楽のことなんかじゃなく澪、澪、澪。……澪ばっかり。

めちゃめちゃ上手い演奏してる人たちより、澪の姿を見ちゃうんだ。
カッコいい歌声より、澪の声を聞いちゃうんだ。
はしゃいでる澪を見てると、胸んとこが熱くなって、意識が逸らせなくなるんだ。

本当は音楽を楽しむ場所のはずだけど、こういう楽しみ方もアリ……だよな?



おわる。



  • アリです アリに決まってんだろ むしろそっちのほうが(ry -- 名無しさん (2012-01-15 14:01:20)
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