けいおん!澪×律スレ @ ウィキ

短編97

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mioritsu

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だれでも歓迎! 編集
投稿日:2010/05/16(日) 18:39:44

やっと!やっとなったぞ高校生!目標は、高校生活を名一杯楽しむこと!
やるぞ、私はやってやるぞー!よし、気合も入ったことだし、まずはクラス分けだな。
えっと、確かクラス分けは下駄箱のトコに貼り出されてるんだよな。
目的地まで全力疾走……とは行かないまでも、早歩きで向かう。辿り着いた目的地には、ひとヒト人、人の山。
……うわぁ、こんなに居るのかよ。まぁ、そりゃあそうだよなあ。よし、これ皆1年だろうし、少し顔覚えとくか。

軽く周りを眺めていた私は、ある人物を見た瞬間、衝撃を受けた。
すらりと背が高く、整った顔立ち、腰まで伸ばされた綺麗な黒髪。今まで見てきたどんなヤツより輝いて見えた。
その人は、集まってる人の中に入れないのか、端の方で立っている。
これは、話しかけるチャンス。そう思った次の瞬間。もう、身体が動いていた。

「ね、1年生だよね?」
「へ?……う、うん」

近づいて、とりあえず話しかけてみる。
恥ずかしがりなんだろうか、少し顔を赤らめて小さな声で頷く。
……その仕草一つ一つが、やたらとかわいく見える。ちきしょーなんだこの生き物。

「クラス分け表、もうみた?」
「ううん。人が多くって……」

予想通り。ま、あの中に割って入らない限りしばらくは見れないだろうし。
見た限りこの子は、そういうことをしそうにない。

「じゃあさ、私の見るのと一緒に見てきてあげるから、名前おせーて」
「え、えっと。秋山……澪」

まずは名前。秋山、澪さん。澪……へへ、名前聞いただけなのになんか嬉しくなってきた。

「秋山さんね、……私は田井中律。よろしくな」
「よ、よろしく田井中さん」

名前、呼んでもらえた!やばい、嬉しすぎる。
よっしゃあ、同じクラスであることを祈りつつ、クラス分けを見に特攻じゃあ!

「そんじゃ、ちょいと行ってくる」
「あ、あの……き、気をつけて、ね」

気をつけてね、だってさ。にへへ……顔がニヤケて仕方がない。
ニヤケ顔のまま生徒の間を割って入る。腕とかカバンとかの直撃もあったけど、なんとか一番前までたどり着いた。
えーと。秋山ってことは、やっぱ上のほうだよな

お、みっけ。……って隣に私の名前あんじゃん!
今年一年、最高の年になる。絶対に。……急いで知らせに戻らねば。
来た時と同じように生徒をかき分けて元居た場所に戻る。はぁ、コレ結構重労働だな。

「だ、大丈夫?」

さっきの美女……秋山さんが心配そうに近づいてきた。
その顔見たら疲れも吹っ飛ぶってもんだ。……とと、さっそく報告しないとな。

「クラス一緒、だったよ」
「え、そうなの」
「おう!」
「……え、えっと……何組?」
「……あ」

そうだった、私何しにクラス分け表見に行ったんだよ!
一緒だったことが嬉しすぎて、何組か見てくるの忘れた。
何たる失態、これは……かっこわる……。

「ふふっ」
「え」
「ご、ごめんなさい。あまりに面白くて……はは」

口元を抑えつつ笑う姿は、何処と無く幼さが垣間見える。
大人びて見えたって、私と同じ高校生、だもんな。
……もっと。もっと、笑ったところがみたい。

私の目標が、高校生活を名一杯楽しむことから、秋山澪の笑顔をたくさん見ること、に変更された瞬間だった。


おわる。



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