投稿日:2010/05/02(日) 15:00:05
「はー、なんか今日はまったりだな」
「まあ、この二日間遊び呆けてたし、たまにはこういうのもいいんじゃないか」
私がそう言うと、ベッドの上でごろごろと転がる律も「確かに」と笑いながら頷く。
ゴールデンウィークも中盤。
今日はこうしてまったりと私の家で過ごしているわけだけど、ふたりともそれが退屈だなんて思ったりはしない。
「まあ、この二日間遊び呆けてたし、たまにはこういうのもいいんじゃないか」
私がそう言うと、ベッドの上でごろごろと転がる律も「確かに」と笑いながら頷く。
ゴールデンウィークも中盤。
今日はこうしてまったりと私の家で過ごしているわけだけど、ふたりともそれが退屈だなんて思ったりはしない。
それもそのはず、昨日まではふたりきりで一泊二日の小旅行。
今日はゆっくりと旅の疲れを癒すことが目的なのだ。
……もっとも、それでもふたり一緒に過ごしているわけだし、要はただ一緒にいたいだけなのかもしれないけれど。
今日はゆっくりと旅の疲れを癒すことが目的なのだ。
……もっとも、それでもふたり一緒に過ごしているわけだし、要はただ一緒にいたいだけなのかもしれないけれど。
「旅行、楽しかったよなー」
「うん。……楽しかった」
律とふたりきりで旅行。
旅先の解放感もあって、それはもう……つまりはいちゃいちゃしたわけで、いま思い出しても頬が熱くなる。
「なーにニヤニヤしてんだよ」
「に、にやにやなんてしてないっ!」
律に心の中を見透かされたようで咄嗟にそう返して頬を左手で押さえた。
どことなくほっぺがゆるゆるな感じがするのは……気のせいだ、うん。
「うん。……楽しかった」
律とふたりきりで旅行。
旅先の解放感もあって、それはもう……つまりはいちゃいちゃしたわけで、いま思い出しても頬が熱くなる。
「なーにニヤニヤしてんだよ」
「に、にやにやなんてしてないっ!」
律に心の中を見透かされたようで咄嗟にそう返して頬を左手で押さえた。
どことなくほっぺがゆるゆるな感じがするのは……気のせいだ、うん。
「ま、まあそれはそれとして」
私はこほんと咳払いをしてベッドに歩み寄ると、そのまま律の隣に寝転がる。
「また、ふたりで旅行行きたいな」
「だな、次の連休もまた旅行しようぜ。どっか行きたいところある?」
「んー、景色のいいところ」
「お、いいねいいね」
そんな他愛のない話をしながら、私は律の前髪や頬に指先で触れる。
指先に感じるすべすべの肌や柔らかい髪。
昨日の晩、私がめいっぱい愛したその感触を楽しんでいると、ふいに律が言葉を止めた。
私はこほんと咳払いをしてベッドに歩み寄ると、そのまま律の隣に寝転がる。
「また、ふたりで旅行行きたいな」
「だな、次の連休もまた旅行しようぜ。どっか行きたいところある?」
「んー、景色のいいところ」
「お、いいねいいね」
そんな他愛のない話をしながら、私は律の前髪や頬に指先で触れる。
指先に感じるすべすべの肌や柔らかい髪。
昨日の晩、私がめいっぱい愛したその感触を楽しんでいると、ふいに律が言葉を止めた。
*
「……律、どうかした?」
「いや、なんか落ち着かないなーと思って」
「? なにが?」
「だから、さっきから人のほっぺとか髪触ったりしてくるから落ち着かないの!」
「あ、ごめん……嫌だった?」
慌てて手を離して謝ると、律はなぜか拗ねたように口を尖らせて私から目を逸らし、
「……なんか、澪の手つきいやらしいんだもん」
「はぁっ!?」
「昨日のこと思い出しちゃうだろ」
い、いやらしいって人聞きが悪いにもほどがある!
律は真っ赤な顔をしていて、それを私に見られるのが嫌だったのか、くるりと寝がえりを打ってこちらに背中を向けてしまう。
「いや、なんか落ち着かないなーと思って」
「? なにが?」
「だから、さっきから人のほっぺとか髪触ったりしてくるから落ち着かないの!」
「あ、ごめん……嫌だった?」
慌てて手を離して謝ると、律はなぜか拗ねたように口を尖らせて私から目を逸らし、
「……なんか、澪の手つきいやらしいんだもん」
「はぁっ!?」
「昨日のこと思い出しちゃうだろ」
い、いやらしいって人聞きが悪いにもほどがある!
律は真っ赤な顔をしていて、それを私に見られるのが嫌だったのか、くるりと寝がえりを打ってこちらに背中を向けてしまう。
「ばか澪」
「なんだよ、それ……」
小さく丸まった背中から非難の声。
もっとも、その言葉には角なんて感じられなくて、きっと本当に恥ずかしくなってしまっただけなのだろう。
……こういうところ、やっぱり可愛い。
そう思ってしまったが最後、もう止められるはずもなかった。
「なんだよ、それ……」
小さく丸まった背中から非難の声。
もっとも、その言葉には角なんて感じられなくて、きっと本当に恥ずかしくなってしまっただけなのだろう。
……こういうところ、やっぱり可愛い。
そう思ってしまったが最後、もう止められるはずもなかった。
「律……」
ぎゅう、と律の背後から手をまわしてその小さな体を抱き寄せた。
「なんだよー」
「……今日、泊まってく?」
「……………………イヤ」
「えっ」
予想外の答えに思わず間抜けな声が漏れた。
ぎゅう、と律の背後から手をまわしてその小さな体を抱き寄せた。
「なんだよー」
「……今日、泊まってく?」
「……………………イヤ」
「えっ」
予想外の答えに思わず間抜けな声が漏れた。
「な、なんで」
私がそう尋ねると、腕の中の律がもぞもぞと回転してこちらを向いた。
律はそのままビシ、と人差指で私の鼻先をつつくと、
「だって、なんか澪、エロい顔してるもん」
「ししし、してるわけないだろ!!」
「してるよぉ」
「してません」
「いんや、してるね」
そんな言葉の直後、律の顔が近寄ってきて、そのまま唇を奪われた。
その柔らかい感触に一気に顔が熱を持つ。
私がそう尋ねると、腕の中の律がもぞもぞと回転してこちらを向いた。
律はそのままビシ、と人差指で私の鼻先をつつくと、
「だって、なんか澪、エロい顔してるもん」
「ししし、してるわけないだろ!!」
「してるよぉ」
「してません」
「いんや、してるね」
そんな言葉の直後、律の顔が近寄ってきて、そのまま唇を奪われた。
その柔らかい感触に一気に顔が熱を持つ。
「ほら、やっぱり」
得意気に笑う律の顔。
……こういうのは、ずるいと思う。
「ん……してるかも」
「だろ」
はい、おっしゃるとおりですね。
律はクスクスと笑う私の胸に顔をうずめると、お泊り楽しみだな、と小さな声で呟いた。
得意気に笑う律の顔。
……こういうのは、ずるいと思う。
「ん……してるかも」
「だろ」
はい、おっしゃるとおりですね。
律はクスクスと笑う私の胸に顔をうずめると、お泊り楽しみだな、と小さな声で呟いた。