学校帰りにふと立ち寄ったレンタルビデオ店で借りたのは、年始めに話題になった洋画。内容はありがちなラブストーリーで、その手の映画が苦手と公言する律はやれ芝居がくさいとかなんとかいちいち茶々を入れていた。
ありがちではあったが、それでも泣きどころはしっかり抑えられていて、ラストシーンも近づいてくるころには私は号泣していたり。それを気配で感じとったのか、律は私の肩を抱いて身体を支えてくれていた。
エンドロールを眺めながら、さて感想でも聞こうかと律に顔を向ける。
ありがちではあったが、それでも泣きどころはしっかり抑えられていて、ラストシーンも近づいてくるころには私は号泣していたり。それを気配で感じとったのか、律は私の肩を抱いて身体を支えてくれていた。
エンドロールを眺めながら、さて感想でも聞こうかと律に顔を向ける。
「やっぱり、ディカプ、……」
「っ……」
「っ……」
目に涙を溜めながら、唇を噛んで嗚咽を抑える律の姿を見た私は、主演俳優の名前を途中で飲み込んだ。
こちらへ振り向いた律が、
こちらへ振り向いた律が、
「へへっ、泣き虫澪」
ニヤリと笑うと、押し出された涙が頬を伝う。
「自分だって、泣いてるくせに」
「だから言っただろ?苦手だってさ」
「だから言っただろ?苦手だってさ」
そう言って自分より先に私の頬を拭う律。涙を浮かべたその笑顔を不覚にも“良いな”と思ってしまったり。
これで200円は安い。また行こうかな、ゲ○。
これで200円は安い。また行こうかな、ゲ○。