投稿日:2010/02/09(火) 02:49:48
<律視点>
今日は土曜日。
そんで、今はお昼すぎ。
何の用事もないんだけど。
っていうか、用事がない時ほど行ってしまう。
そんで、澪に煩くするなら帰れって怒られる。
それでも本気で追い出さないもんだから、ついつい甘えてしまうわけで。
今日は土曜日。
そんで、今はお昼すぎ。
何の用事もないんだけど。
っていうか、用事がない時ほど行ってしまう。
そんで、澪に煩くするなら帰れって怒られる。
それでも本気で追い出さないもんだから、ついつい甘えてしまうわけで。
「み~お~?」
一応、ドアの前で声を掛ける。
反応はなし。
まーたヘッドホン付けて作詞中でもしてんのかな。
反応はなし。
まーたヘッドホン付けて作詞中でもしてんのかな。
ま、それならそれで驚かしてやろ。
そう思って中に入ったら、澪はベッドでお休み中。
そう思って中に入ったら、澪はベッドでお休み中。
「お、めっずらしーの」
澪が昼過ぎにベッドで爆睡、なんて中々ないぞ。
そろりとベッドに近寄ってみる。
そろりとベッドに近寄ってみる。
近寄った瞬間、澪が寝返りをうってこっちを向いた。
やばっ、起こしちゃったかな。
やばっ、起こしちゃったかな。
「み、澪?」
「・・・」
「・・・」
返事なし。
はぁ、吃驚させんなよな。
それにしても、本当によく寝てる。
どんな夢、みてんだろ。
はぁ、吃驚させんなよな。
それにしても、本当によく寝てる。
どんな夢、みてんだろ。
「ん・・・?」
「あ、澪。起きたか~?」
「あ、澪。起きたか~?」
しばらく観察していたら。
澪が目をうっすらと開けた。
澪が目をうっすらと開けた。
寝ぼけた目のまま、私の姿を見つけたらしい澪は。
ふにゃりと笑って。
ふにゃりと笑って。
「りっちゃん、おやすみ」
そう呟いて、私の腕を捕まえて。
また眠りに落ちていった。
また眠りに落ちていった。
…こいつ、今なんて言った?
り、りりりり、りっちゃんって言った、よな。
り、りりりり、りっちゃんって言った、よな。
体中が熱い、あぁもう、不意打ちにしたって、これは。
なんだっていま、そんな・・あぁ、落ち着け私!
って、落ち着いていられるかあああああ!
なんだっていま、そんな・・あぁ、落ち着け私!
って、落ち着いていられるかあああああ!
「・・ばか、みお」
頭の中で繰り返される澪の一言で、思考が上手く回らない。
なんとか搾り出せたのは、そんな一言だけだった。
なんとか搾り出せたのは、そんな一言だけだった。
<澪視点>
「ん・・・あれ、私」
「ん・・・あれ、私」
だいぶ良く寝た、感じがする。
凄い、良い夢をみた、覚えもある。
何故か、隣に律が寝ている。
…え?
凄い、良い夢をみた、覚えもある。
何故か、隣に律が寝ている。
…え?
「り、りりり、律ぅ!?」
「んー・・なんだよ、澪ぉ」
「な、なんでお前、ここに」
「んー・・なんだよ、澪ぉ」
「な、なんでお前、ここに」
なんだよじゃない、なんで?
いつ来た、何しに来た、なんで一緒に寝てるんだ!
いつ来た、何しに来た、なんで一緒に寝てるんだ!
「なんでって・・澪が腕、離してくんないから・・」
え。
言われて自分の手を見ると、しっかり律の腕を抱えていた。
言われて自分の手を見ると、しっかり律の腕を抱えていた。
「あ、えっと・・ご、ごめん」
そういって、律の腕を開放したら。
今度はその腕に抱きしめられた。
今度はその腕に抱きしめられた。
「え、おい。律?」
「澪さ、どんな夢みたか覚えてる?」
「澪さ、どんな夢みたか覚えてる?」
何を唐突に。
でも、夢・・か。
たしか、あれは。
でも、夢・・か。
たしか、あれは。
「律が、私の家に初めてきたときの、夢、かな」
「あー・・聡が入院しちゃったときの」
「そうそう」
「あー・・聡が入院しちゃったときの」
「そうそう」
律と初めて一緒に晩ご飯を食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に寝た日のこと。
とっても懐かしくて、暖かくなる夢だった。
とっても懐かしくて、暖かくなる夢だった。
「でも、夢がどうかしたのか?」
「んーん、なんでもないっ」
「んーん、なんでもないっ」
そう言って笑う律。
その笑顔は、夢でみた、あの時の笑い方にとても良く似ていた。
その笑顔は、夢でみた、あの時の笑い方にとても良く似ていた。
おわる