天下一★戦国LOVERS DS

制作:ロケットカンパニー
公式サイト


製品概要

タイトル 天下一★戦国LOVERS DS
ジャンル 大河系恋愛アドベンチャー
対応機種 ニンテンドーDS
定価 4,800円(税込み5,040円)
発売日 2010年10月7日

要点

  • 携帯アプリゲームからの移植版
  • 「新規書き下ろしを含め、100章以上の壮大なストーリー!」と謳っていたが、1章5分あるかないかで1キャラにつき10章というだけ
  • 主人公が恋人である家臣を踏み台にしてその主に鞍替えする誰得仕様
  • 難しい漢字にはフリガナがつく
  (例)褌一丁(フンドシイッチョウ) 
     「如何(イカ)にも~」
  • 完結編が2名分(武田と片倉)しかない
  この事は取扱説明書にしか記されておらず、パッケージや公式サイトでは触れられていない
  よって買わなければこの事実がわからない
  次ページの携帯アプリの広告に「あのキャラの続編・完結編が楽しめる」「DS未登場キャラも」の記載

選評

  • OP
スチル使い回しでBGMのみ。全キャラ出たらタイトルコールのみボイス付き
メニューは「はじめる」と「記録を消去」の二つのみ
始めるとキャラが一言格言のようなものを言ってくれる
  • スチル
絵自体は普通の乙女ゲーレベル。回想でそこで喋っていた台詞も聞ける
…というかスチル部分でしか喋らないので、ボイス集も兼ねているのかも
  • シナリオ
EDは三種類。ノーマル・グッド・バッド。
従者が終わらないと主君は落とせず、また何故か従者のシナリオを引き継いで主君シナリオになる
従者のノーマルかグッドで無いと、主君は解禁されない為、従者と両思い状態から主君を
落とすことになる。
従者シナリオで部下とくっ付けと言っていたはずなのに、主君シナリオになると何故か
「実は心の底では愛していた」ということになる
  • システム
セーブはキャラクターごとに一つ。上杉を進めながら、武田も同時進行ということは出来る。
章が終わるたびにシナリオ進行状態を評価して○・△・×と教えてくれるが
何故かそこでオートセーブされるために、選択肢でセーブを残して
結果を見てやり直すということは出来ない。
またスキップはRボタンを押しっぱなしにしていないとスキップされず、その速度もかなり遅い。
オートモードにして選択肢まで放置して他の事をしていたほうが周回プレイは楽。

回想モードでイベント回想は出来ない為、見たいイベントがある場合は
そのキャラを最初からプレイするしかない。もちろん章セレクトなどの機能はない。
  • ED
クリアするごとにポイントが入手でき、それで番外編や御褒美スチルなどを購入する。
スタッフロールなどは現在のところ確認できていない(グッドを見ていないからかも)
クリアするたびに「Nintendo」の会社ロゴタイトルまで戻してくれる力強さ。
もしかしたらnintendoのゲームを買ったのではないか、と錯覚させられる
  • 全体
シナリオ自体は、各キャラで結構違うので、そこそこ楽しめる。
共通ルートは序章しか無い模様。
トンデモ戦国モノが大丈夫なら、乙女ゲーとしては短いけどまあまあ。

ただ1章5分で終わるのに、いちいち予告が入ってくる仕様は鬱陶しい。
一キャラあたり十章あるので、10×6キャラ(メイン)に織田軍が2キャラとサブキャラ2人
ボリュームは期待しないほうがいいと思う

ざっとはこんな感じでした。
携帯アプリは未プレイなので、未収録のシナリオ等はちょっと確認できません。
とにかく周回プレイし辛いので、自力で全員攻略は大変だと思う


あと書くの忘れてたけど、BGMの種類も少ないし、背景も少ない。
本当に携帯アプリをそのまま移植したんだと思う。
大声の台詞の所は、フォントが明朝体のデカ文字になったりとか
テキスト部分も結構クソでした

無料携帯アプリの乙女ゲーが増える昨今、ついに携帯アプリからのコンシューマーへの移植作が登場した
それが「天下一★戦国LOVERS DS」である
携帯→DSという移植、「新規書き下ろしを含め、100章以上の壮大なストーリー!」の宣伝文句を謳っており
シナリオ全収録と誰もが思って購入するであろう本作品、完結編が収録されているのは9人中2人だけという意外性を持つ
そしてその事実をプレイヤーが知るのは、購入した後に読む取扱説明書である
さすが携帯アプリ。コンシューマーの常識は通用しない

またその操作性も携帯アプリの特性を生かし、DSの利便性は一切利用しない男らしさを見せる
セーブデータはキャラクターごとに一つ。シナリオもキャラクターごとに独立しているので
武田を攻略しつつ、上杉のシナリオを進めることは可能だが
章クリアをして発表されるエンディング分岐評価(◎~XXの5段階)を見て、選択肢からのやり直しは出来ない
なぜならその評価をされた瞬間にセーブデータが自動的に上書きされるからである
アプリ時にやり直しは出来ない――――その仕様を移植先であるDSでも残しておくことで
携帯プレイ済みの人には懐かしく、未プレイの人にもアプリの感覚を教えてくれるという親切設計だ

ちなみに章セレクト等の便利機能も存在せず、イベント回想モードも無い為に
見直したいイベントがある場合は、シナリオの最初からプレイすることになる

エンディングは極楽・通常・地獄の三通りあるのだが
選択肢へのリアクションが分かり辛く、他のゲームでよくある正解選択肢を選んだら効果音が鳴るということも無いので
前述した章クリア時の評価で判定するしかない
乙女ゲーでは周回プレイが必須とはいえ、スチルでしかボイスの付かないこのゲーム
攻略キャラのリアクションが声付きで楽しめるわけでもなく、そもそもそのリアクションも
どの選択肢を選んでも大して変わらない
そのうえスキップは「スキップしているのに、普通にテキストが読める」速度のために
一章あたり5分×十章のボリュームが何倍にも感じられる仕様である
また章が終わるたびに次回予告が挟まるのだが、章がすぐに終わる為に必要性は感じられない
オートモードもあるので、周回プレイは他の事をしながら選択肢までDSを放置することをオススメする

そして9人居る攻略キャラであるが、最初にプレイできるのは3人
残りの6人は、3人は別に独立したルートのある種隠れキャラのようなものだが
残った3人は、最初にプレイできる3人の通常・極楽エンディングを引き継いでのシナリオである
最初にプレイできる従者ルートでは「褒美にヒロインと契るが良い」と主君が言い、その通り従者ルートでは
ヒロインと従者はやることやって結婚の誓いを、後に攻略できる主君の前で、主君公認でするが
主君ルートに入ると「やっぱり俺もヒロインのことが好きだから、さっきの無しね」と掌を返される
従者もヒロインも最初は気まずく思っているが、比較的アッサリと乗り換える尻の軽さ
この手軽な少コミテイストが、時間の無い現代人にはもってこいなのかもしれない

OP・EDはBGMのみで、書き下ろしのスチルというものは存在しない
スタッフロールは極楽結末でしか拝めなく、通常・地獄だと電源を入れた時に表示される
Nintendoのライセンスが目に飛び込んでくる。余韻というものは無い

完結編であるが、これは通常のストーリーからそのまま続いているわけではなく
シナリオ選択時に「完結編」を選択することで遊べるようになるため
完結編の入っていないキャラクターでも恋愛エンド自体はちゃんと存在する
本作のヒロインの当初の目的―――国を滅ぼした信長への復讐、これが果たせるのが完結編である
正直に言えば、どの攻略キャラクターでも完結編が存在しない、という作りならば
携帯アプリ未プレイの人間は完結していないとは気付かないと思われる本作
何故わざわざ2人だけ完結編を入れて、未完成品を売りつけたと思わせる商法にしたのか謎である

限定版には設定資料集が付いてくるのだが、そこに収録音声一覧と2Pで
キャラクターのボイスを書き起こしてくれている
公式サイトでサンプルボイスを公開し
「ゲーム内に収録できなかったボイス集CD」が付いてくるほど、豪華声優で宣伝をしているのに
キャラクターによっては一行しかボイスが存在しない

BGM・テキストともに哀愁漂う出来であり、大砲が打ち込まれるシーンなど
効果音無しでメッセージウィンドウに「ドドン!」と明朝体の太文字で表示される

無い無い尽くしの本作。まさに有料体験版、続きは携帯アプリで!という前衛的な作品である
クソゲーの歴史に新たな一ページを記す、大河系恋愛AVGというジャンルに恥じない出来ではないだろうか

初期化について曖昧だったので調べてみた

最初の「記録を消去」の項目を試してみたら、「システムデータを初期化します、2度と戻りま(略」
と警告が出て、「はい」「いいえ」になった。最初は「いいえ」に合っている。
ゲーム上の仕様やバグで初期化されることはなし、警告されて上書きだけ。
ただしセーブ直前直後は何度でも(40~50回試行)大丈夫だが「電源切ったり抜き差ししないで(略」の
警告文が出てる状態で電源ブッツンしたらデータが壊れた、壊れないときもある。
これは有名ゲームでも起きうるのでこれだけではない、痛むから真似しないでね。

後はRでスキップ中にA連打で大分早くなる、速度はA<R<R+A
選択肢では一旦操作が止まるから連打してもよし。
最終更新:2011年04月15日 02:23