NORN9 ノルン+ノネット

制作:オトメイト
公式サイト


製品概要

タイトル NORN9 ノルン+ノネット
ジャンル 女性向け恋愛AVG
対応機種 PSP
定価 通常版:6,090円(税抜5,800円)、限定版:8,190円(税抜7,800円)
発売日 2013年5月30日

選評

選評1

現代にクラス空汰くんが国会議事堂の社会科見学に訪れるところから始まる。
まず国会議事堂の階段があり得ない傾斜を放っているがこれはほんの序章に過ぎない。
女の子の声が聞こえたと思ったら大正っぽい建物の街並みに放りだされていた。
混乱する少年。

なんやかんやとしていると女の子が助けてくれる。
「ここ大正時代ですか!」
「大正時代です」
そんな問答あるかいと思っているとオーバーテクノロジーの巨大球体(ラ○ュタぐらいありそう)に乗せられる。
大正時代と言ったそばから自販機が置いてある食堂、立派なシステムキッチンの厨房、冷房・テレビ完備の部屋。
階段の段差と2階へのつながりがおかしい部屋。
もう一度聞きたい。
「ここ大正時代ですか?」

少年も茫然、読んでるこっちも茫然。
そして何もわからぬまま少年から少女3人へと渡される。

そう謎ばかりで何もわからないのである。
分かっていることは「世界」によって集められそのうち能力を使って戦場に駆り出されること。
なので敵対する軍に所属するかもしれないから馴れ合いは不要。
(1人は旅の目的を知っているが離れることはない大丈夫だぐらいしか言わない)
空汰くんがどうしてここに来たのかもさっぱりわからない。

こういった話が出た後、船の内部が破壊されこの中に外と通じている内部犯がいるのではないか?
という話になる。
お互いを監視するため2人組になり監視し合おうということがきまる。
女の子はいざという時のために男がいた方が守れるからということで女同士組めないがゲームの仕様ということで
納得して置きここで相手を選び、そのままそのルートに入ってEDまでいく。
そしてEDまで少年・空汰くんは出てこず彼がどうなったのか全員EDを見ないとわからない。
そうプロローグの問題は何も解決しないまま終わる。

確認するが馴れ合い不要、内部犯を見つけるための監視でペアを組むのである。
しかしキャラ選択肢しペアを組むと次章ではすでに両想いになっており恋愛しかしない。

そして真相が明らかにされるがこれがとんでもない。
恋愛しかしていない彼らに世界の未来をゆだねるというものである。
戦争ばかりしているため世界の文明レベルを下げる(通称:リセット)かどうかこれを能力者9人に判断して
もらおうというのである。
船の中で恋愛と恋愛とセクロスぐらいしかしていない彼らにである。
しかもルートによっては9人そろうことがなく
「あなたたちに世界をリセットするか決めてもらいます。が、9人居ないのでできません」
で終わる。
しかも別にリセットはしてもしなくてもいいらしい。

そんな大事なことをゆだねるなら、旅の目的をきっちり伝えて世界の戦争を目の当たりにして現状把握して
話し合って決めさせるべきであり、「過酷な旅(戦地に行ってない)を越えられないようでは世界の行く末を
判断できない」とか船の中で恋愛しかしてないのに何言ってんだこいつとしか思えない。

もう1人世界の文明レベルを下げさせないために出てくる奴がいる。夏彦である。
彼は能力者の命を狙っていると最初から書かれている。
「戦闘系能力を戦争を広めようとしている奴の手に落ちたら困るから殺すキリッ」という理由で狙ってくる。
彼は旅の目的を知っており戦争によってリッセトされ文明レベルを下げさせないために狙うのだが、リセット自体
強制ではないのでこいつが船に乗り込んでプレゼンをし、能力者を説得すればいいだけの話で執拗に命を狙う
理由が全く分からない。
しかも此れだけ命狙うとか科学の発展を止めさせない!とか言っておきながら少女をかばって怪我した上に
記憶喪失を装ってセクロスし仲間が迎えに来るまで呑気に暮らす。

え?あ?空汰くん?
なんか「世界」によって勝手に2000年間コールドスリープさせられて突然目覚めたらしいっすよ。

選評2

タイムスリップ、どこか違う大正時代、旅する船といった興味を引くキーワード。
絵も音楽も、好みはあれども水準は高い。
複数主人公や脇カップリングなど人を選ぶ要素はあるももの魅力的な雰囲気を纏った「ノルンノネット」が
5月30日、オトメイトより発売された。
そう、魅力的だった――シナリオがこれでなければ。

このゲームのクソ要素はほとんどがシナリオである。
主人公や攻略キャラの性格や脇カップリング要素は最終的にはユーザーの好みであるが、シナリオのクオリティ
だけは擁護できない。
シナリオが肝であるノベルゲームとしては非常に問題である。

1.空汰について
乙女ゲームにしては珍しく、ヒロインではなく少年・空汰視点からスタートする。
現代に生きる空汰が、突然大正時代に飛ばされるのである。
タイムスリップ、しかもわざわざ主人公ではなく少年をスタートの視点に持ってきたことからして、ユーザーは
10人いれば9人はこの少年を重要人物と思うだろう。

しかしこの少年、プロローグが終了すると急に空気となる。
少年からヒロインに視点が移った後は、どう過ごしているのかほとんど見えない。
タイムスリップというヒロインのような立ち位置の少年に望まれている役割としては、この後歴史がどう動くかの
示唆や推測などであろうが、全ルートを通じでもほとんどそんなことはしない。

一応、全く重要人物でないわけではない。
彼が何者だったのかはエピローグで明らかになるが、物語の本筋に直接的には影響しないことがわかる。
ユーザーは、この子の存在は結局何のためだったんだろうという気持ちでゲームを締めくくれることだろう。

2.時代背景について
先述したように、物語の背景は大正時代である。
しかし、空飛ぶ球形の船は現代の私たちから見てもオーバーテクノロジー。
船内はテレビ、自動販売機、キッチンなどが完備されており、しかも謎のヒヨコが主人公たちの世話をして
くれる。
こちらの船だけではなく、敵対勢力は厨二センスが爆発した戦闘機でドンパチやったり、謎の人形ロボットで
侵略したりもする。
――もう一度言おう、この物語の背景は大正時代である。

これらに理由はつけられる。
また、船と敵対勢力以外の外の世界は(恐らく)普通の大正時代である。

しかし、物語は船の中だけで7割を占めているため、本当に大正時代の意味はあったのか?という気持ちに
なってくる。
間違っても大正ロマンを期待して買ってはならない。
違和感を伏線として使うつもりだったのだろうか、しかしそれを指摘しそうな空汰は先述通り空気である。

3.旅の目的について
主人公たちは空飛ぶ船で旅をしている。
物語の前半では、能力者はその能力ゆえに特使として動いてもらうために集められたと語られる。
いったん目的地であるアメリカに降り立つが、その後誰がどの国に派遣されるかわからない。
派遣された国同士の関係では、昨日までの友人だろうと敵対しなくてはならない。

能力者は自慢できるような能力を持っているとは限らないため、互いの能力に立ち入らず詮索しないことが
取り決めされる。
別れてから敵対するかもしれないと考えると、必要以上に仲良くするとつらいだけと考えるキャラもいる。
それでも、ペアを組んで接していくうちに恋心は募っていく。その気持ちは止められない。
この前提なら、詮索しないことも必要以上に触れ合わないこともおかしくないし、先の見えない恋が
切なくなる――そう、この前提なら。

ところが、実は彼らは特使ではなく人類の命運を握った者たちであった。
彼らが過ごしているのは1900年代の大正時代ではなく、本当は西暦8000年超の世界である。
これまでの歴史上、人間が武器を捨てることはなかった。
戦火に塗れた世界をやり直すため、文明そのものを強制的に後退させる文明初期化計画、通称「リセット」を
行うために彼らの能力は存在している。
リセットによって世界は繰り返されている。今回、このまま歴史を紡ぐか文明を後退させるかは能力者の意思に
かかっている。
どうするべきか、能力者として、人間の代表として決めてほしいと。

しかし、彼らが船で行ってきたのは、恋愛や痴話喧嘩や三角関係、あとほんのちょっとの内部犯探しと
戦闘である。
もちろん本当の目的など聞いていないのだから、人類の未来という大問題など考えてもいない。
本来考えるべきことを知らせず、むしろ密な接触を避けるような行動をとってもおかしくない偽の使命を教えて
いたのに、土壇場になって「はい皆で考えてね」という無茶を要求してくるのだ。
しかも、船の仲間には実はこのリセットを管理する側の人間もいるのである。
何のための船の旅だったのかと問い詰めたくなる。

4.後半の大暴投
たとえ「リセット」に納得したとしても、そこからの展開は呆気に取られてしまうルートが多い。
駆け足かつ風呂敷が畳めていないのだ。

「リセットの説明後ヒロインが連れ攫われて戦争の道具のように扱われているのを取り戻したら、リセットなんて
話は最初からなかったように船で過ごしていちゃいちゃエンディング」
「リセットの目的地で能力を使って攻略対象と過去に行きカウンセリングしたら、リセットなんて話は最初から
なかったように船で過ごして(以下略」
「全ての首謀に洗脳されて攻撃してくる攻略対象をヒロインが正気に返らせたら、その首謀は知らないうちに
死んでいたがそれを問うことなくエンディング」
「リセット管理側の人間が自らの組織に疑念を抱き、ヒロインの記憶を本人に無断で消し、役目を捨てて逃亡の
グッドエンド」

などである。
本来予定していたシーンを削ったのではないだろうかと思うくらいの投げっぱなしである。

ちなみに、旅の本来の目的である壮大な「リセット」はどう考えてもこの話の中心であるが、リセット展開まで
辿り着かないキャラもいる。
これらのルートを最初にやると、この話はいったい何だったのかと思えるだろう。

5.システム面の問題点
細かな点になるが挙げておこう。
  • SEがおかしい(走る音が速すぎてまるで忍者、クッキーを食べる音が煎餅のように硬質、手を離すだけなのに叩き落とすような音など)
  • エンディングリストがない(シーン回想自体はギャラリーとセットだが、回想できる部分が短い)
  • 主人公の名前変更のタイミングが無理がある(ヒロインに視点が切り替わる前はデフォ名で呼ばれている)

6.まとめ
色々問題点はあるが、「壮大な世界観を畳み切れなかった」という一点に集約されるだろう。
恋愛描写は概ね急ではあるが問題があるほどではない。
しかし、真相部分が非常に残念なのだ。
物語重視の世界観のはずなのにシナリオが足を引っ張っているゲームだった。


選評3

2013年になりぼちぼちと乙女ゲームが発売され、みんなが思い思いに癒されていたころ綺麗な立ち絵やスチル、
力の入ったOPや音楽、どこかで目にしたことのある声優さんを拵えてそのゲーム、NORN9 ノルン+ノネットは
颯爽と登場した。

懐かしい。でも、何かが違う――。から始まる紹介文に心ひかれた者も多くいるだろう。
そう、このゲームはモチーフにした作品が特にない、世界観を1から作りだした新作だったのだ。
しかし、どんなストーリーだろう、この壮大な世界観と恋愛はどうやって絡めるのだろうか、と期待に胸を
膨らましていたユーザーの思いは見事に裏切られた。

この作品の残念な所は大きく分けて3つだろう。
1つ目であり多くのユーザーを大きくガッカリさせた部分は物語の運び方である。
1人目攻略した後はほとんどの人が「え?これでいいの?」思ったであろう。
真相そっちのけでイチャイチャして終わったり、幼馴染の為ならとあっさり軽々しく重大な決断を下したり、
全てを投げ出して逃走したり、とキャラクターに差はあるがほとんどのルートが謎を残したままというレベルでは
なく、謎を考察する気がないままHAPPYENDになるなんともモヤモヤした終わり方だった。
2周目限定キャラを攻略すれば真相に近づける?という期待も虚しく、謎は謎のまま。
そうだ!全員攻略すれば最後に真相ルートがでるんだ!という願望も虚しく、隠しルートは誰得と言わざるを
得ない蛇足も蛇足のストーリーだった。
なぜ大正時代なのか、重大な決断をする割に普通に生きている能力者以外との交流がなさすぎるのではないか、
そもそも・・・と1回フルコンしただけでも疑問が尽きない。
描写不足というより設定不足としか考えられないほどの穴だらけなシナリオは、物語を創る為には何が必要か、
と改めて考えさせてくれる。
さらに、穴だらけの大風呂敷を広げた上に畳む気すらないシナリオは、今後乙女ゲームにはそれ相応のゲームしか
発売されないのではないか、と懸念すら抱かせてくれる。

壮大な設定や伏線を上手く回収できてなくても恋愛描写が上手ければいい!と考える方もいると思うが、実は
この作品伏線回収も恋愛描写もどちらも中途半端なのだ。
恋愛フラグが立つのはいつも夢の中。
ほとんどのルートが、弱い所が前面にでた攻略相手に対し主人公がその悩みを受け入れたり一括したりと、
どうにか解決する流れだ。
主人公ごとに、白雪姫、シンデレラ、赤ずきんと設定は異なるが大まかな流れは同じである。
しかしはいはいまた夢ね、とならぬようにか攻略相手のキャスティングはとても意表をついたものだった。
代表として挙げるなら白雪姫シナリオで毒りんご役を演じ切ったメインヒ―ローだ。
シュールな役柄にも関わらず真剣な表情、雰囲気で話が進むため、マンネリ化した夢も新たな視点で楽しむことが
できたのではないだろうか。

2つ目は回想の多さだ
たった数分前の回想をいれられて、いやいやさっき見たから!とボタン連打したプレイヤーも少なくないだろう。
もちろん回想は新テキスト扱いの為既読スキップは使用できず、飛ばす方法はボタン連打をしかない。
そのため読んでない新しいテキストまで飛ばしてしまい、後から履歴を見る、という事態が発生する。
また、回想には罠もあり、実はキャラクターの回想でプレイヤーは全く知らない回想シーンというものがでてくる
ことがある。
それに気付かずいつものようにボタン連打していると、ん??となりまたもや履歴を見る2度手間が発生する。
プレイヤーの記憶力を過小評価しすぎているのか、物語のボリュームが少ないのをごまかそうとしているのかは
定かではないがあまりの回想の頻度にうんざりしたプレイヤーは多くいるだろう。

3つ目はミニゲームだ
NORN9 ノルン+ノネットのミニゲームはノルンアンサンブルという、キャラクターのキーワードを組み合わせて
新しい文章を作り出す物なのだが、
これをうまく活用できた猛者はいたのだろうか。
乙女ゲームのミニゲームなのにキャラ同士の掛け合いが!と銘打ってる時点でどの層を狙っているのかお察し
状態だ。
息遣い、お風呂、ご褒美ボイスなど、どうしてそのチョイス?と言わざるを得ないセリフも多々あり、正直
いらない機能だろう。
こんなのに容量取るくらいなら物語のボリュームを大きくするべきではないだろうか。

たまに出てくる日本語の乱れはもうオトメイトのデフォルトだろう。突っ込む気にもならない。
主人公選択式や、声付き主人公など挑戦的なシステムは良いと思うが、せっかくの設定を生かしきれず、
余った尺に適当にエロを入れただけのこの作品は蝶よ花よと育てられたオトメイトが慢心で作りだしたものと
言っても過言ではないだろう。
第2第3のNORN9 ノルン+ノネットがでないようこの作品は多くの人に知ってもらうべきだ。

選評4

今良くも悪くも有名な「NORN9」。
発売前から、宣伝にかなり力を入れていた作品だがその中身は、期待していた人も期待してなかった人も
驚愕させるゲームだった。

システムについて
名前変換システム:プロローグでデフォルトネームのヒロインが二人いるなら名前変換システムは正直意味が
ない。
「名前変換自体を無くせばいいのでは」「最初に三人とも変換できるようにすればいい」などの声もあり
中途半端な仕様。
顔グラon/off:最近わりと取り入れられるようになったシステム、on/off可能だが、offにしたヒロインが
演出上立ち絵に登場する仕様。
回想:デフォルトネームで設定をしているのに、デフォ呼びが無くなるがヒロインのボイスのon/offは反映
されるという、これもまた中途半端な仕様である。
絵・背景:有名な背景師が手がけたわりには、国会議事堂の階段がすごい角度だったり、民家が大正時代の民家
とは思えない、江戸時代より以前の民家であり、他にも時代設定を無視したり、遠近法をやぶった背景なども
登場する。塗りもキャラとあまり合っておらずダサく感じた。

スチル
やはり9人もいるため多少の崩れがある。
今回問題視すべき点は、ヒロインがスチルで攻略キャラより目立ちすぎという点だ、この点は主人公に自己投影
しない層も疑問に感じた。
9ルート中6ルートが攻略キャラが写らない、顔が見えないが主人公の顔が見えるスチルが存在する(悲恋エンド
含め)いくら主人公≠自分を推しているゲームとはいってもやりすぎであると感じた。
せめて重要なシーンなら多少は納得できるがほとんどは恋愛シーンであり、あまり重要性を感じられない。
能力者バトルものと言っておきながらスチルはほとんど恋愛している時のスチルが多い。

ストーリー
他のみなさんの選評の通り、船の中で恋愛しているだけだと感じた。その恋愛過程も急なものが多く、
ライターから 「これ萌えるでしょ?」と言われてるような気分になり、9ルート中7ルート程未遂や事後や
酷い場合最中というエロ要素があり、エロやセクロスより大事なものがあるはずのシナリオで人によっては
大きな地雷がある。
登場人物の考えに共感できなくなり、気がついたらエンディングになった。
最終ルートをやっても謎が増えるという意味不明なシナリオであった。
原因はシナリオライターがディレクターを兼ねており、ほぼ一人で書いたためであり、ライターが自分の文章に
酔ってるのが分かるシナリオが多々ある。

キャラクター
主人公3人。好き嫌いはあるが、それぞれ恋に鈍かったり、人とあまり接していないわりに惚れやすく流され
やすい。それなのに、出会って数ヶ月もたたない相手とセクロスしたり、記憶が無い攻略キャラとセクロスする
など股が緩く流されやすい。
どのヒロインも可哀想な自分に酔っているシー ンもあり、あまり好感を持てない。

攻略キャラ
これも好き嫌いがあるが、発情期やヤリチンが多い。
こいつらも惚れやすく、ツンデレキャラであるわりにデレるのが案外早く、甘いセリフを簡単に言うなど
チョロすぎる。
色ボケした攻略キャラが敵にボコボコにされる姿には呆れてため息がでた。
こちらもあまり好感がもてない。
9ルート中3ルート(それぞれのヒロイン)で逃亡するルートがあったり、使命を果たそうとしないで恋愛ばかり
なのでこいつらに能力者は向いていない、むしろこんなやつらに救われようとする国民が可哀想に感じる。
リセットをする能力者を殺そうとする攻略キャラがいるがそのリセットも強制ではなくやらない時代もあったり、
能力を最終的に持主に帰すため、旅をする意味を感じられない。
むしろ旅のせいで台無しになったルートもあるなど、メインであるはずのストーリーの存在意義を考えたくなる。

賛否両論という言葉があるが、限度を越えているためクソゲーオブザイヤーに推薦したいと思います。

選評補足

序盤では人によってはしつこいと思うぐらい3人で行動する描写がある、プロローグでは目的地に着いたら
離れ離れになり敵になるかもしれないと言っておきながら、主人公選択後は特に描写はなく少したったら3人
仲良しになっている。
船内のキャラの中でみんなを仲良させようと思うキャラもいる。
しかし、友情や仲間を蔑ろにする描写がある。
  • 主人公2(黒髪)には結界をはる力があってその能力で過去にも何度も襲撃から船を守ってたんだけど、敵に脅されて勝手に攻略対象が主人公2の能力を敵に渡して守る力を失った船は落ち、攻略対象は負傷。再度敵から船が襲撃される話を聞いた2人は攻略対象は怪我してる、主人公2には能力ないから足手まといになると言って1人にだけ事情を話をした後、仲良いはずの友達には会わず逃げた。
  • 主人公3(紫髪)が攻略キャラとの逃亡の際、主人公2にと主人公3と主人公3仲の良い攻略キャラにだけ事情を伝え、主人公2は主人公1(ピンク髪)には後で伝えるからと相談も挨拶も無しに逃亡を手伝う。
  • とあるキャラのエンディングで洗脳されて行方不明の攻略キャラを見捨て、ペアの相手と帰国する主人公1。
  • 失踪した主人公2を心配して、テレパシーの能力を使える攻略キャラを通して他主人公2人が心配していて、本当は聞こえているのに敵の男と惹かれあって仲間を裏切ってる自覚があるからその声を無視。

以下とあるルートのクソ要素をまとめた

恋愛テーマ「罪と罰の取引」
主人公3には記憶を消す能力があり、攻略キャラの1人は主人公3に実兄の記憶を消された弟(主人公1の攻略対象)
の兄ある。
普通、主人公3は弟のほうに罪悪感や罪の意識を抱くはずだが、主人公3は何故か兄のほうに罪悪感を抱いている。
この時点で主人公3の人格を疑いたくなるがこれだけではない。それから終盤に入り、記憶を消された攻略キャラは
ある事で記憶を思い出す(説明無し)、しかし主人公3は記憶を消した事は謝りもしない、そして攻略キャラも
もう一度弟の記憶を消すように頼む、「俺はもうお前を許したからいい」と弟の意思を無視した上、いくら弟が
記憶を消された事によって、村を追われ苦労したからって許す・許さないは本来弟が決めるべきである。
記憶を消された本人がその事を知らないのをいい事に、主人公と兄は弟の意思を尊重していない、エゴイストな
思考である。
仲間がピンチの時に過去を見に行き自分の辛い過去を見たり、思いを確かめ合う事だけである。
まだ仲間が帰ってきていないのに攻略キャラが急に発情しだし「ヤる」などを言い出したり、仲間の事を考えず
いちゃいちゃ状態であり、主人公と攻略キャラは言ってしまうと仲間のために何もせずイチャイチャしたりして
いるキャラの人格を疑いたくなるシナリオである。

他にも、クソな恋愛脳要素は多々ある
  • 敵(機械?)に襲撃された次の日だというのに、序盤で内部犯を警戒する警戒心はどこかにいったかのように主人公1と攻略キャラは色ボケ状態。しかし襲撃犯(主人公2の攻略キャラ)がやってきており、色ボケ状態だった攻略キャラは倒される。
  • セクロスして眠った主人公2から結界の能力を勝手に敵に奪わせて(ヒロインの命を守るためという理由はある)、そのせいで船が攻撃を受けてヒロインが墜落させないように結界を張ろうとしても、自分の知らないところで勝手に能力を奪われてるから、何で結界がはれないのか理由のわからず船は墜落して重症者が出た。VFBで攻略キャラは主人公2を普通の女の子に変えることが主人公2の幸せ。だから能力を奪ったと書いてあり、主人公2を1人だけ解放するために船を墜落させて重症者出て、自分達だけは仲間を見捨てて逃亡して幸せになるという独りよがりな考えである。
最終更新:2013年10月01日 20:22